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ハービンジャー産駒は一口馬主的にアリか、ナシか?

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今回はハービンジャー産駒について分析してみたい。

ハービンジャーは昨年2014年にデビューした2012年度の産駒が初年度の産駒で、デビュー当初はかなり良い成績を残した。しかし、秋の府中・京都開催が始まると不振に陥り、POGファンの間では評判がやや悪くなった印象だ。しかし、その印象は果たして本当だろうか。この機会に検証してみたい。

ハービンジャー産駒の距離適性

まず気にしたいのは「距離適性」だ。
主に2400mで活躍した父に似て、中距離が得意。特に2000m戦での勝率は優秀。逆に短い距離は苦手で1400m以下のレースでは2014年の2歳戦では勝ち鞍がなかった。このことは配合とも関係してくる。

ここで2015年7月時点のハービンジャー産駒獲得賞金上位5頭を見てもらおう。

ベルーフ(母レクレドール)
スワーヴジョージ(母ギーニョ)
マッサビエル(母メジロルルド)
トーセンバジル(母ケアレスウィスパー)
ロカ(母ランズエッジ)

POGなどをやっておられる方なら、すぐに気づくだろうが、かなり良血なファミリーが上位を占めていることがわかる。
そして、彼らの近親に注目するとステイゴールド(ベルーフ)、トゥザヴィクトリー(スワーブジョージ)、トーセンジョーダン(トーセンバジル)、ディープインパクト(ロカ)など、もの凄いメンツである。そして、この共通項として「中距離路線の活躍馬」であるという点が挙げられる。

つまり、ハービンジャー自身の中距離適性もあるが、それに中距離路線の母系が加わると、さらにパワーアップするという理論だ。なので、ハービンジャー産駒の中から当たりを引く方法として「【母馬】【母馬の兄弟馬】など近親馬の中距離(2000m~)での重賞実績」に注目するといいだろう。

この理論からいくと、逆にマイラータイプの繁殖牝馬との組み合わせはあまり高く評価できない。昨年デビューした中でいえば、フローレスダンサー(母ダンスインザムード)、レジメンタル(母レジネッタ)、カービングパス(母ハッピーパス)あたりがイマイチ突き抜けられなかったのはこのあたりが影響しているのかもしれない。

また獲得賞金上位を見ていると牡馬が優勢なのだが、これは能力の遺伝というよりは、距離適性の問題が大きい。産駒の傾向として2000m前後に良績が集まりがちなので、その路線が充実している牡馬のほうが成績は優秀になりがちだ。2世代目以降の統計次第では見解を改める必要もあるが、基本的には牡牝で能力差があるとは考えなくていいだろう。



ハービンジャー産駒の血統ポイント

血統の話が出たので、ついでに「好配合のパターン」についても触れておく。

ハービンジャーといえば、母父サンデーサイレンスの配合が王道であるのは周知の事実である。獲得賞金上位20位のうち、実に11頭が母父サンデーサイレンスなのだから、ハービンジャー産駒への出資を考える場合、まず最初に母父がサンデーサイレンスであるかどうかに注目するべきだろう。

これは以前書かせて頂いた「クロフネ産駒の配合成功パターンを探る」のクロフネ産駒と共通するのだが、クロフネと違うのは「母父がサンデーサイレンスの直仔で代替できそう」という点だ。
先ほどの獲得賞金上位20位の内、母父がサンデーサイレンスの直仔である馬は6頭。まだ産駒のサンプル数が少ないので断定はできないが、たとえば母父にダンスインザダークを持つロカなどがOPクラスで上々の末脚を発揮していることから、サンデーサイレンスが1世代上であっても、そのキレや瞬発力をうまく引き出してくれるのがハービンジャーの良い点ではないだろうか。ただいずれにしても確率論からいえば、母系がSS系であることは最低限の条件としたいところだ。

ハービンジャー産駒は得か損か?

最後に「ハービンジャー産駒のコスパ」について分析しておきたい。

まずこれまでのまとめとして「母系の近親に中距離で重賞実績がある馬がいる」「その馬自身も中距離に適性がある馬を選ぶ(体型や中距離重賞に実績がある厩舎である、など)」という条件は前提としたい。この1つ目の条件によって、そんなに安馬ではない可能性が高い。募集価格にもよるが、基本的には重賞制覇、もしくはOPクラスで善戦するぐらいの結果は求めたい。

そこで重賞勝ちを目標と仮に設定すると、狙いはどのあたりの重賞になるだろうか。ハービンジャー産駒は京都や東京を苦手にしている。一方で北海道2場や中京などは得意だ。このことを考えると、イメージとしては「古馬ローカルG3勝ち狙い」が現実的な目標となる。

その場合、獲得賞金は最低でも1億円ぐらいには達するはずだ。その獲得賞金から逆算すると、維持費などを含めてプラスにするには「牡馬で募集価格4,000~5,000万円ぐらいが適正な価格帯」だと言える。もちろん現3歳世代が古馬になって、もっと力をつけていくことも考えられるが、データ的には東京で行われる天皇賞秋や、牝馬であれば京都で行なわれるエリザベス女王杯などの大目標では苦戦が予想されるので、上記の価格帯よりも高い馬についてはオススメはしにくい。

あまり評判は高くないハービンジャー産駒だが、初年度から重賞勝ちも輩出しており、イメージほど悪くない種牡馬だと言えるだろう。馬場を選ぶ種牡馬なので、デビューのタイミング次第では勝ち上がりに時間がかかる可能性もあるが、勝ち上がったあとはしっかり稼いでくれそうである。そして何より勝ち上がり率は優秀なので、G1制覇など高望みをしなければ長期で楽しめそうな種牡馬だと言えるだろう。

■ハービンジャー産駒まとめ


・父親に似て中長距離タイプを輩出しやすい
・中距離タイプが多いため、牡馬のほうが優勢
・母系が中距離路線で優秀だとプラス。母系は重要視すべき
・ローカルG3勝ちを目標に収支を計算したい

(文=桜木悟史) @satoshi_style

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