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【パカパカファーム単独取材 第3回】パカパカファームはなぜ主取りが多いのか?

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パカパカファームといえば、もちろんディープブリランテのダービー制覇などが一番に思い出される出来事だと思うが、競馬ファンの中級者ぐらいになるとセレクトセールなどの「主取り」の多さが気になる人も多いのではないだろうか? 今回はその点にも触れながら、パカパカファームのマネジメントについて書いていきたい。

これまでの記事でもパカパカミックスと呼ばれる餌の開発・改良に投資を惜しまないことをお伝えしてきたが、今回私が肌で感じたのは「スタッフや関係者など人に対する投資が素晴らしい」ということだった。



今回、何名かのスタッフの方が私を案内してくれたが、どんなスタッフも楽しそうに仕事をしていた。この背景にあるのは「自分たちの仕事に対する誇り」だろう。日本経済が近年、少し活気を取り戻してきたこともあって、競走馬の売買は数年前と比較するば復調気配にある。しかし、世界的な原油安の影響などもあって今年はカタールの王族のセリへの参加がなかったなど、まだ買い手の状況は不安定だ。そのような状況の中で馬を安売りしてしまう牧場もある。

しかしパカパカファームは馬を安売りしない。セレクトセールでは主取りも多く、その行動に疑問を感じた競馬ファンも多いかもしれない。ただそこで馬を安売りしてしまうと、スタッフはどう感じるだろうか。「自分たちが自信を持って育ててきた馬なのに…」という想いが積み重なれば、仕事への熱意は冷めてしまう。その冷めた気持ちは馬への接し方にも影響するかもしれない。そうならないよう、スタッフたちが自信をもって仕事に臨むために「馬を安売りしない」ことを意識しているのだと私の目には映った。

園田で活躍中のインディウムの半弟(父ローズキングダム)

園田で活躍中のインディウムの半弟(父ローズキングダム)

適正な価格での取引が次の投資へつながる。パカパカファームでは海外からの研修生も受け入れている。そのための宿泊施設も所有しており、他の牧場にはなかなかない部分への投資も目立つ。こうした姿勢がパカパカファームの新しい育成技術を育み、技術の向上にもつながっているのだろう。

そして、ある意味、強気とも捉えることができる値段設定には、懇意にしている馬主などの関係者との強い結びつきも影響しているだろう。今回、牧場担当者からの申し出もあって、パカパカファームのゲストハウスに泊めて頂いた。元々廃校となった小学校を改築した建物だったが、中はシャワールーム・冷暖房・Wi-Fi完備と高級ホテルと思わせるかのような快適な空間となっている。

牧場のスタッフだけでなく、外側の関係者への「投資」も惜しまない姿勢が、馬主との強力な信頼関係を生んでいる。だから、セールで馬が売れなくても、そういった馬主の方に引き取ってもらうことも可能になる。そうした背景が馬の価格設定にも表れていると考えると、パカパカファームのセリでの行動にも非常に納得がいくのである。

パカパカファームのゲストハウス。外見は小学校そのもの

パカパカファームのゲストハウス。外見は小学校そのもの

内装は高級ホテルかと思うほど豪華

内装は高級ホテルかと思うほど豪華

(文/写真=桜木悟史) @satoshi_style

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2件のコメント

  1. パカパカファームの一連の記事を興味深く拝読しました。
    中小牧場が大牧場に勝つためのヒントがありました。
    馬に手をかければかけるほど、結果となって返ってくるのではと思います。

  2. >sea-biscuitさん
    コメントありがとうございます。
    結局、社台やノーザンに勝つために同じ部分(種牡馬など)に資金を投入してもマネーゲームになってしまうので、スタッフの質・海外との技術の交換で対抗しているという感じでしょうか。
    自分たちの育成についてとても自信を持っている様子が印象的でしたね。

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