POG一口馬主情報局

POG、一口馬主のための情報サイト。ドラフト型ベーシックPOG開催中。2歳馬、3歳馬の次走近況情報も掲載。キャロットクラブの出資馬の選び方や種牡馬別の配合や厩舎・調教師データなどを解説

後藤浩輝騎手を偲ぶ

| 0件のコメント

先週、競馬関係者ならびにファンにとって衝撃的な出来事が起こりました。
皆さん、ご存じの通り、後藤浩輝騎手がお亡くなりになられました。非常に残念です。

後藤騎手といえば、多くの活躍をしてきた騎手ですが、やはり私にとってはローエングリンとのコンビが非常に思い出深いです。
ローエングリンは3歳時にクラシックでの活躍を期待されながらも結果が出ず、4歳時に名手・岡部騎手からバトンタッチされる形で後藤浩輝騎手とのコンビが誕生します。初戦の東京新聞杯は僅差で敗れるものの、次の中山記念で念願の重賞初制覇。そこから重賞を連勝して安田記念では1番人気に支持されるほどの名コンビに成長しました。

その夏の欧州遠征も印象深かったですね。2戦目のムーランドロンシャン賞では見せ場十分の2着。海外での活躍が多くはなかっただけに彼にとっても思い出深いレースのゼッケンをファン向けのチャリティーオークションに出品したあたりも後藤騎手らしい一面だったように思います。

ところが、ローエングリンと後藤浩輝は転機を迎えます。欧州遠征から戻ってきて迎えた天皇賞秋では2番人気。しかし、あの歴史的な暴走をしてしまいます。そこでローエングリンとのコンビは解消。そこから長い間、ローエングリンに後藤騎手が騎乗することはありませんでした。ローエングリン自身も長いスランプに陥ったのです。

しかし2007年の中山記念、ついに後藤騎手が4年ぶりに騎乗、ローエングリンは低人気に反発して2年ぶりの重賞制覇を果たします。そしてこれがローエングリンの最後の勝利となりました。この時のインタビューもファンにとって非常に印象深いものとなりました。師匠である伊藤正調教師の期待を個人的な感情で裏切ってしまったこと、そして和解。いろいろな葛藤があった彼の思いを背負って、最後の力を出し切ったローエングリン。本当に名コンビでした。

彼が最後に何を思って、今回のような選択をしてしまったのか私にはわかりません。
しかし、あれから数日たっても、彼が選んだ道が正しいとは思えません。実は私も高校生の時に同級生を自殺で亡くしています。そこまで仲がよい友人ではありませんでしたが、共にフランス留学をしたほどの関係だったので、今でもふと彼がどんなことを思っていたのか考えることがあります。しかし、彼が心の奥底で何を考えていたのかを知ることは永遠にありません。何もしてあげられないのです。

だから、後藤騎手が心の内で何か秘めていたことがあったとしても、残された人たちにはどうすることもできない。もし苦しいことがあったならば、どんなに辛くとも本人の口から伝えて欲しかった。きっと後藤騎手ならば、メディアなどでそれを伝えることができただろうし、自身の経験として後輩たちに伝えることもできたはずです。しかし死んでしまったら何もできません。

あまりこのような推測をするのは好ましいことではないでしょうが、責任感のある後藤騎手の性格を考えると、騎乗依頼を受けてから亡くなったのが彼らしくないように思いました。なので、突発的な何かがあって、このようなことになったしまったのだと私は思っています。とにかく突然すぎて、残された家族がとても心配でなりません。最後になりますが、ご家族の皆さま、そして関係者の皆さまに心よりお悔やみを申し上げます。

(文=桜木悟史)

バックナンバーはコチラ

著者のツイッターをフォローする


コメントを残す

必須欄は * がついています