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一口馬主生活において重要な「平均在厩月数」という考え方

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今回は「在厩期間」というテーマでコラムを書いてみたい。

一口馬主となれば、自分の馬にはより多くのレースに走って欲しいし、そのために長い間、厩舎に入れておいてほしいのは当然の心理だと言えよう。とりわけ人気の一口クラブでは、それが切実な問題だ。しかし、netkeibaの掲示板を見ていると、この入厩やローテーションに関して、調教師に対する批判が目立つ。私からすれば、その多くが度が過ぎており、またあまりに自己中心的すぎると感じる。

ここで重要になるのは「平均在厩月数」という考え方だ。

■馬主には入厩の頭数制限がある

まず、一馬主につき東西での入厩の頭数制限がある。これがあまり知られていないのかもしれない。実は一馬主あたり東西で合わせて同時に90頭までしか入厩はできない

これをすべてクラブが管理するというのは難しい。そこで取り入れられているのが、その割り当てを調教師に一任するという方法だ。90頭という枠をA調教師には2頭分、B調教師には1頭分…というように割り当てる。そして割り当てられた側の調教師はその枠の中でクラブの馬を管理するのだ。おそらくほとんどの厩舎がこのような枠を与えられているのだと思われる(※例外の厩舎も存在する)。

この方式が正確なものであるか保証はできないが、おそらく現実的にはこのような管理方法に似ているはずだ。だから、キャロットクラブのケースで言えば、同じ厩舎の馬が退厩して、他の馬が入れ替わりで入厩するというケースは多い。なのでこの考え方に基づけば出資判断時に、その厩舎にどれだけ現役馬がいるかはチェックしておくべき項目だと言える。

■松田博資厩舎の場合

わかりやすくするために例を出してみよう。
キャロットクラブから私が贔屓にしている松田博資厩舎に割り当てられているのは、おそらく2頭分だ。だから同時に入厩できるキャロットクラブの馬は2頭までとなる。

これを月計算で年間に換算してみると、2(頭)×12(ヵ月)=24(ヵ月分)という計算になる。そして現在、キャロットクラブから松田博厩舎に預託されているのは5頭だ。だから単純計算でいくと、24(ヵ月分)÷5(頭)≒約5ヵ月、これが1頭あたりの「平均在厩月数」となる。だから、これを下回るような月数しか入厩していなければ、調教師への批判も筋が通ったものになる。
しかし、彼らの批判を見ていると、そういう理性的な計算もなしに批判をしており、印象に頼って意見を繰り広げたり、無知なのに一方的に批判を展開しているのがわかる。

なので、新しくキャロットクラブでの出資を考えている人がいれば、出資を決定する前にその厩舎に現在、何頭の現役馬が在籍していて、何頭分の枠が与えられているか調べて、この平均在厩月数を算出してから出資をすることをオススメしたい。

松田博厩舎に預託されている中で、同情できるとすればグランデアモーレの出資者たちかもしれない。この馬は上半期で実質1ヵ月ほどしか稼働しておらず、上の計算から考えると物足りない。
しかし、グランデアモーレの場合は馬の体質の問題が大きい。前にも書いたが、ネオユニヴァース産駒の牝馬に出資した時点でそうなることは覚悟しておいておかなければいけないことだ。厳しい言い方にはなるが、出資者の勉強不足だと言わざるを得ない。

私の場合で言えば、かつてラフォルジュルネが松田博厩舎に所属していたが、体質が強化された5歳秋からは半年近く、放牧されることなく、在厩し続けた経緯がある。これは、ラフォルジュルネの次の世代あたりはキャロットクラブから松田博厩舎への預託頭数が減ったこともあり、ラフォルジュルネが枠を存分に使えたこともあるが、その前提には馬が健康であったことが大きい。やはり健康な馬を見極めるということが出資者には求められる。

■クラシックや未勝利戦の終了間際など特例もある

ここまで松田調教師を持ち上げて続けたので、マイナスだったこと、というよりは少し誤算だったことについても触れておこう。

それは今年の5月の厩舎マネジメントについてである。今年の5月には京都開催があったので、ラブラバードはそこに出走させるものだと思っていた。
正確には調べていないが、その時期、キャロット勢で入厩していたのはハープスターだけで、グランデアモーレが放牧に出たタイミングで、いよいよラブラバードが入厩する順番だと踏んでいた。
しかし、実際にはその期間だけは、キャロット勢は1頭しか入厩しないまま、5月の京都開催は終わってしまった。これが個人的には誤算ではあった。

しかし冷静に考えて、あれだけクラシックの有力馬を抱える名門厩舎である。この時期の入厩が難しいことは容易にわかる。これも名門厩舎に出資した人が覚悟しなければいけない運命だ。なのに、この厩舎のキャロット馬に出資している人はそういった理解もなく、あまりに見苦しい批判が多すぎではないだろうか?

出資時点で厩舎がわからなかったというのならわかる。でも、そうではない。
転厩で厩舎が変わったならまだ理解できる。でも、そういったケースですらない。

松田博調教師のケースで言えば、調教師リーディングでも3位につけ、しかも現役のクラブ馬に関しても5頭すべてが勝ち上がり、さらにサンジェナーロ以外はすべて2勝以上している。私は、これは優秀な成績だと思うのだが、他の人にはこれがわからないのだろうか?

これは残念ながら松田博厩舎以外にも多く見られる現象ではある。一口馬主たちの期待が膨らむのも当然理解はできるが、ただもう少し競馬の世界について勉強して、真っ当で建設的な意見を述べてもらいたいものである。

(文=桜木悟史) @satoshi_style

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