POG一口馬主情報局

POG、一口馬主のための情報サイト。ドラフト型ベーシックPOG開催中。2歳馬、3歳馬の次走近況情報も掲載。キャロットクラブの出資馬の選び方や種牡馬別の配合や厩舎・調教師データなどを解説

本年度のキャロットクラブ募集馬診断について

| 0件のコメント

今年も来週以降、キャロットクラブの1歳馬診断の記事を書いていきます。
通常の更新スケジュールと異なり、予想大会参加者など常連の皆さまにはご迷惑をおかけしますが、あらかじめご了承のほどよろしくお願いいたします。

この企画はあくまでも自分の選馬ノウハウを記録・向上させるために執筆しております。基本、年間1~2頭しか出資しない弱小馬主ですので、あまり参考にならないと思います。検索などでたどり着いた方がこちらのページにまで目を通してくださるかはわかりませんが、この企画の意図やポイントなどを踏まえて解説記事を読んで頂けますと幸いです。

■評価の方向性について

評価の方向性ですが、目指す方向性は3つあります。

1:出資金に対する回収率(目標は200%)
2:クラブ内、世代トップ10入りを目指せるか?
3:重賞に出走できるタイプか?

1・2については去年と同じですが、今年ダービー制覇を達成したこともあり、これからはあまり条件馬に出資しても気分が高揚しにくいだろうという自身の都合もあって、今年からは3番目の項目を追加しました。特に2019年以降は降級制度の廃止が決定していますので、最初から重賞出走レベルを意識して出資をしないとすぐに頭打ちになる可能性もあります。降級がなくなる以上、条件馬は4歳になる前に引退の判断を下されてしまうリスクもありますので、条件馬でコツコツ稼ぐタイプよりは、重賞に出走できるぐらいのレベルの馬を重視します。

ちなみに過去5年の最優先申込は以下の通り(落選含む)。

2010年産:ラブラバード(221%・10位)
2011年産:ブレイズゴールド(0%・未勝利)
2012年産:サフィロス(197%・18位・重賞出走)
2013年産:ティソーナ(106%・9位・重賞出走)
2014年産:レイデオロ(538%・1位・重賞勝ち)

■2014年度産駒(現3歳)の振り返り

この世代は唯一の出資馬であるレイデオロがダービーを勝ってくれました。この仔と巡り会えたのは運の部分が大きかったですが、他の診断ブログなどで言われていた「マイラー」「ダート向き」というような雑音に惑わされず、【ダービー路線】という判断・指摘をできた点は良かったと思います。


この世代では、最終的に6頭の馬を「世代トップ10を狙えそうな馬」としてピックアップしましたが、その中で「今年一番良く見えた馬」と評したのがエピカリス。今回のアメリカ遠征のゴタゴタと帰国後のレパードSの結果は残念でしたが、馬さえ無事なら将来的に交流重賞などを中心にガンガン稼いでくれるという見通しは変わっていません。

それ以外だと、アロマドゥルセ「春のクラシックには無縁」としつつも「しっかりと体力がついてくるであろう3歳以降にキラリと輝く」と書かせて頂きましたが、今のところその目論見通りにキャリアを積んでいると思います。秋華賞に参戦できるかは不明ですが、厩舎がちゃんと仕事をしてくれれば未来は明るいはずです。トップ10入りの可能性はあると思います。

ここまでは良かったですが、それ以外の3頭のチョイスはハズレでした。

エリティエールは総括記事に「絶賛できる馬体ではないですが、ここから成長できる余地がありそう」と書きましたが、体質の問題もあってようやく今月初勝利。1勝目の勝ち方は良かったですが、想定以上に時間がかかりすぎました。この馬の出生時の母年齢は11歳ですからデータ的には問題ないのですが、1つ下の弟も体質の問題で苦しんでいますので、ジンジャーパンチの体質的な遺伝のリスクは今後も覚えておきたい材料です。

サンタテレサはグッドルッキングということでピックアップしましたが、やはり「活躍の舞台が想像しきれない」という直感は正しく、レースの条件もころころ変わるなど関係者も適正な条件を見つけられていない様子。血統・馬体から活躍の場がイメージしにくい馬に安易に手を出すのは危険ということを学びました。

適正な条件探しという意味では、レヴェンスホールは残念な1頭。総括記事で「理想的なマイラータイプの芝向きのクロフネ産駒」と書きましたが、その目論見通りにデビューは芝マイル戦で皐月賞馬アルアインの4着。内容も末脚が目立っていましたし、悪くありませんでした。しかし、そこから距離延長、謎のダート替わりでどんどん着順を落としました。しかも平坦コースでいい上がりを見せているのに坂のある阪神で使って惨敗、そして春の京都開催を全パス。私の考えに立てば、最悪すぎるレース選びです。出資馬ではないので被害はありませんが、この厩舎に対する印象は悪くなりました。

■分析手法について

筆者は馬体の良し悪しがわかりません。レイデオロについても動画を見て「迫力がない」と書いているぐらいですから、相当、馬を見る目は悪いです。そのことを踏まえて評価記事を読んでいただきたいと思います。

ただ能力の良し悪しはわからなくても、以下の3点を確認するために馬体のチェックはしています。

●故障リスク
●馬に合った適正な条件のイメージ
●血統から来るイメージと違和感はないか?

ちなみに2014年産の診断では総括記事の中で「故障リスクが高い馬」として7頭をリストアップしましたが、その7頭のうち4頭が骨折(メロディーア、ガウディウム、シャイントレイル、コーブルク)。この精度をどう判断するかはお任せしますが、自分の中ではある程度、故障リスクを見極められた世代だったと考えています。

このように馬体判断はスパイス程度であって、筆者の分析は基本的に【血統・母年齢・厩舎傾向を重視した選馬】となります。

血統については、いわゆるプロの血統評論家のような詳しい知識はありません。「この牝系はしなやかさがあり…」「7代遡ると、この牝系は名門の出であり…」というようなことは一切わかりません。原則的に過去のパターンや近年のトレンドに当てはめて、その実績から判断する手法です。またこの選馬ノウハウの汎用性を高めるため、例外を除いて血統表の5代目ぐらいまでで評価を行なっています。そのため筆者より血統に詳しい方と比較すれば底の浅い分析となっているでしょうが、うんちくに偏った知識は実用的ではないというのが筆者の考えですので、この方向性についてもご理解頂けると幸いです。

あと近年、データとして重視しているのが「出生時の母年齢」です。このデータはあくまでもキャロットクラブの馬で統計をとっているので、キャロットクラブ馬の募集馬の診断においてのみ重視しているのですが、過去のキャロットクラブの世代間ベスト10の馬のデータを抽出した結果、以下のような傾向を見出しています。

●ベストは9,10歳時の仔(当たりと呼ばれる馬はこの母年齢の生まれが多い)
●ストライクゾーンは8~12歳(ベスト10入りはこのゾーンに集中)
●16歳以上はベスト10入りがなく大きく減点

あくまでも傾向と確率の問題ですが、筆者はデータ重視ですので上記のデータは重要視しています。

「厩舎データ」については、データだけを見て良い厩舎・悪い厩舎を判断しません。ポイントは「血統が導く適性と厩舎の得意分野のミスマッチを避ける」ことです。

例を出すと、藤沢和雄厩舎であれば、これまでJRAのダート重賞が2勝のみですからダート適性の高そうな馬には手を出さないほうが賢明です。レイデオロは馬体の印象が完全に芝適性の馬でしたので筆者は出資したわけですが、全弟のレイエンダは兄よりもパワフルな馬体をしており、わずかながらダート適性もありそうだったので筆者は出資を検討しませんでした。

厩舎データを研究していると、それが結果論なのか、それとも調教師の好みによるものなのかは不明ですが、芝・ダートでの勝ち星での偏り・よく使う競馬場の傾向などに大きな違いがあることがあります。その際、出資検討時に思い描いていた適性と、厩舎の方針に乖離があると思わぬストレスを感じる可能性が高いのが一口馬主です。こういったストレスを避けるためにも事前に厩舎傾向を勉強しておくことは大切だと筆者は考えています。

■キャロットクラブの方向性など~雑感

最後に、筆者が感じているキャロットクラブの出資におけるメモ的なことをお話ししてこの記事を締めたいと思います。

2017年のクラシックシーズンを見ていると、値段が高い馬とそうでない馬のレースの使い分けが露骨になってきたような印象を受けます。あまり実名をあげると波風が立ちそうですが、わかりやすいところだとディーパワンサ(1,400万円)は他の高い馬よりも騎手の手配やレース選択で後手に回らされた印象です。これ以外にも安めの価格帯の馬で消極的なレース選択をしているケースが多くなったような気がします。

過去の私の愛馬のケースとの比較だと、ゴットフリート(募集価格1,200万円)が朝日杯FSに挑戦、しかも鞍上はスミヨン騎手ということで夢を見せてもらったことがあるのですが、こういうケースは年々減っています。

回収率重視で1,000万円台の馬を選ぶならば問題ありませんが、その価格帯の馬でG1・重賞出走を狙うのはノーザンファームの戦略を踏まえるとあまり現実的ではないと筆者は考えています。このあたりの内部事情は事前に覚悟しておいたほうがストレスが少ないように思われます。

(文=桜木悟史) @satoshi_style

▼2016年産の診断記事はこちら
http://pog-info.com/archives/category/clubhorse/carrot2016



←他のPOGサイトも見てみる



コメントを残す

必須欄は * がついています