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競走馬の去勢の「本来の効果」と、その是非について

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■去勢の本来の効果

まず私自身は去勢に関しては賛成でもなく反対でもケースバイケースで見解が変わるのが前提として話をしておきたい。それは去勢の効果をどこに求めるかに変わってくるためだ。

まず去勢の効果として「気性の改善」を挙げられることがあるが、これについては私は疑問の立場だ。直近で言えば、ノンコノユメがトレセンなどで暴れることを理由に去勢されたが、それも原因なのか成績は下降気味。もちろん馬に携わるスタッフの身の危険も大切だが、気性=闘争心と捉えることもでき、それを抑制することで成績下降のリスクはあると考えるからだ。セン馬になって劇的に成績が上昇したというケースもあまり心当たりがなく、気性面の改善に関しては安易に去勢に頼るのではなく、調教師や厩舎のスタッフの頑張りどころでもあると考える部分はある。

私が気性面の改善よりも去勢の効果で重要視しているのは「ホルモンバランスの調整」の点。去勢を行なうことで筋肉が固くなるのを防ぎ、体型の維持に効果があるとされている。この点については岡田スタッドの岡田牧雄代表が競馬ラボのインタビューで詳しくお答えになっているのでそちらを参考にしてもらえればと思う。

▼岡田氏インタビュー
http://www.keibalab.jp/column/specialtalk/vol_40_3/

ここでポイントにしたいのは「去勢はそこまで異常なことなのか?」という点だ。

■去勢と種牡馬入りの見極め

上記の岡田代表のように去勢に肯定の立場をとっているホースマンもおり、他にも香港ではほぼ去勢されてセン馬になっている。そのほうが競走生活が伸びて、安定すると考えられているからこそ、去勢手術などのリスクを考慮しても去勢を行なっているのだろう。

「香港では馬産がないから去勢しても問題がないが、日本は違う」という反論もありそうだが、去勢にアレルギーのような反応を示す方々の出資馬を見ていると、正直、種牡馬になるには成績が足りていない。

去勢が多い代表格として藤沢和雄厩舎が挙げられるが、藤沢厩舎は何が何でも去勢しているわけではなく、「3歳時までに重賞を勝っているかどうか?」をひとつのボーダーに考えているようだ。逆に3歳時に重賞を勝ったペルーサやロサギガンティアは成績が低迷しても去勢されていない。

この考え方は馬産地的にもスタンダードといえる基準で、大手牧場で種牡馬になるためには「3歳時までに重賞を勝つ」という適度の早熟性を要求される。直近ではモーリスやエイシンヒカリなど例外もあるが、これは本当に稀なケースだと言える。エイシンヒカリに至っては、確かに3歳時までに重賞勝ちはないが、それでもデビューから無傷の5連勝という実績があった。古馬になってから覚醒して種牡馬入りするロマンは理解できるが、その低い可能性を考慮して、いつまでも去勢という手段をとれない調教師やホースマンは決断を怠っているという見方もできるのではないだろうか。

去勢は本来であれば1歳時までに行なうのが理想的だが、藤沢厩舎ではほとんどの場合それを3歳時まで観察して、種牡馬になれる可能性が限りなく低いと判断した上で去勢を行なっており、ひとつの手法として妥当性はあると私は考えている。

(文=桜木悟史) @satoshi_style

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