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2018年度デビュー新種牡馬分析[ジャスタウェイ・ダンカーク・トーセンジョーダン]

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今年も各クラブの1歳馬の募集が始まり、新種牡馬に対する関心も高まっていると思われる。

そこで今回は主要な一口クラブで募集がかかりそうなジャスタウェイ・ダンカーク・トーセンジョーダンの紹介・分析を行なっていく。

■ジャスタウェイ

近年では、個人的に一番応援していた中距離タイプで産駒も応援したいのだが、血統・配合の面からはなかなか扱いが難しそうなのがジャスタウェイ

おそらく自身がそうだったように、父ハーツクライよりも骨や身体の締まりがいいので、父の産駒以上にグッドルッキングホースが多いかもしれない。ただ、そこだけを鵜呑みにしてしまうと馬体詐欺に遭ってしまう危険性は頭の片隅に置いておきたいところ。

まずポイントとしては、ジャスタウェイ自身がハーツクライ×非本流血統という配合で、割と配合のパターンを見つけ出すのが難しそうというのが筆者の印象。イメージとしては、マンハッタンカフェと似たような組み合わせで(血統が似ているという意味ではなく)、マンハッタンカフェ産駒もどちらかというと明確な成功パターンがあるタイプではなく、ジャスタウェイにも似たようなイメージを今のところ抱いている。

マンハッタンカフェ産駒でわかりやすいのはルージュバックで、母ジンジャーパンチはマンハッタンカフェをつけたルージュバックは当たりだったが、それ以外の父の産駒は今のところハズレだと言わざるをえない。マンハッタンカフェ産駒はこういう突然変異なタイプが多く、例をあげるとヒルノダムールやレッドディザイア、ショウナンマイティなどが兄弟の中で突然変異のような活躍をしている。

ジャスタウェイも父の血の1/2が非本流の血ということで、おそらくコンスタントに結果を出すというよりは、一発大物を出すようなタイプの種牡馬になっていくのではないだろうか。そういう意味では、名牝・名繁殖との配合よりも、あまり結果が出ていないような繁殖にジャスタウェイがつけられたところをホームラン狙いで出資してみるほうが楽しめそうな予感がある。

配合的にはジャスタウェイ自身がNorthern Dancerの血が薄いのでNorthern Dancerをある程度持っている繁殖牝馬との配合が良さそう。5代目ぐらいまでにクロスがあるぐらいでもちょうど良さそうだ。

適性的には、ジャスタウェイの母方にWild Againがあるので、意外とダートをこなす可能性がある。ジャスタウェイ自身が泥んこの安田記念を制しており、かつWild Againから派生したワイルドラッシュは、トランセンドやクラーベセクレタなどのダート馬を輩出しているので、この点においては父ハーツクライよりも選べるレース幅が広そうな点は高評価してもよさそうだ。

▼桜木の注目配合
○:Northern Dancerのクロスを持っていたり、血が濃い繁殖牝馬
○:一発屋タイプになりそうなので繁殖実績が乏しくても見限れない
△:堅実に仔出ししている名繁殖との組み合わせは疑問が残る
○:ダートをこなす余地があるのでダート狙いの配合は悪くない

■ダンカーク

昨年のヘニーヒューズほどではないものの、外から取り入れてきた種牡馬で、ある程度の頭数、ノーザンが種付けをしており注目を集めそうなのがダンカーク

おそらくディープインパクトを筆頭としたSS系と総じて相性のよいUnbridled’s Songの血を取り入れて飽和しつつあるディープ牝馬との交配を実験している段階にあります。2016年産だと2頭のディープ牝馬にダンカークを配合しており(エポキシ、パッシフローラ)、このあたりが結果を出すようであれば、ノーザンはよりダンカークに力を入れていくことになるでしょう。

ですので、ノーザン系の一口であれば、スタンダードな狙い目は「ダンカーク×SS系牝馬」。実際、国内初年度産駒はこの組み合わせで溢れている。ただ個人的にはこの配合の中には当たり・ハズレがそれなりに潜んでいるとみている

ポイントになるのはA.P.Indyやミスプロといった血で、特に前者は基本的にSS系との相性が悪い部分がある。ディープインパクトも基本的にA.P.IndyやSeattle Slewあたりとは相性は良いとはいえず、個人的にはネガティブ気味に見ています。ミスプロ系と相性が良くないステイゴールド系もこの組み合わせでは敬遠したい部類。

逆に相性がよさそうなところを挙げると、A.P.Indyあたりを柔軟に受け入れられるハーツクライ牝馬は面白そうなところ。特にハーツクライ×Unbridled’s Songの組み合わせは今年のクラシックでスワーヴリチャードやアダムバローズなどの活躍馬を輩出している旬な組み合わせで、ハーツクライ産駒の牝馬にダンカークをつけることがあれば注目してみる価値はある。

ここで視点を変えて、ダンカーク産駒ですでに国内を走った馬に注目すると、吉田和美氏名義で走ったファンタネットポーという牝馬がいます。本馬は1200-1400mの芝ダートで活躍し、3勝をあげ4,500万近い賞金を稼いでいます。このファンタネットポーは自身にSSの血を内包していない。

つまりダンカーク産駒は、SSの血が入らなくても芝に対応できる余地があるという点は大変魅力的で、いっそのこと「ダンカーク×非SS系牝馬」の組み合わせに一発を期待するほうが個人的には魅力的に映る。仮に芝に対応できなくても、ダートという逃げ道があるので、短距離志向の強い繁殖牝馬との組み合わせを狙うほうが楽しめそうだ。

▼桜木の注目配合
○:基本的には非SS系の繁殖との組み合わせで短距離路線で期待
○:SS系との組み合わせで選ぶならハーツクライ
△:母父ディープインパクトやステイゴールドはリスクがありそう

■トーセンジョーダン

弟のトーセンホマレボシのほうが産駒デビューは早くなったが、今のところ、トーセンホマレボシは産駒の見栄えなどは評価が高かったものの、いまのところ産駒は目立った活躍を残せていない。

トーセンジョーダン自身は父ジャングルポケットもそうだが、牝系のクラフティワイフから受け継がれた豊富なスピードとスタミナを武器に、どちらかというと先行して、そのまま押し切るような競馬が目立った。今の日本競馬には珍しい上がり1位が少ない中距離チャンピオン。

こういう馬の配合を考える時に【父に足りなかった部分を補う配合】というのが基本的な考え方。トーセンジョーダンの場合は切れ味が足りなかったので、それを補うような配合を行なうことが配合としてはベーシックな考え方。

その考え方に立てば、王道となるのが「トーセンジョーダン×SS系牝馬」という組み合わせ。父ジャングルポケットの産駒にはSS系牝馬との間で活躍馬を多数輩出しているのは紛れもない事実で、この配合が基本であることは間違いない。

そして以前、このサイトにもジャングルポケット産駒の配合の成功しやすいパターンのひとつとして「トニービン×Nureyev×ノーザンテースト×サンデーサイレンス」という組み合わせを紹介した(例:ジャガーメイル、ダイワファルコン)が、トーセンジョーダン自身がこの4つのうち、前3つを内包しているので、そこにサンデーサイレンスを持ってくるのは自然な考え方と言える。

そして、もうひとつ、少しリスクのあるやり方としてはトーセンジョーダン自身が持つSpecialの血をクロスさせて、爆発力を発生させる配合。この方法論はリオンディーズなどの解説で何度もしているのでここでは省略するが、近年の馬場においてはSpecialのクロスを持つ馬の差し脚が大きな舞台で炸裂しているケースは多い。このクロスは気性面などにマイナスに作用することもあるが、最後の最後の爆発力につながるケースがある。これによってスピード・スタミナ・爆発力の三拍子が揃うので、この組み合わせにも注目しておきたい。

ただ、単にSpecialをクロスさせればよいというわけではなくSadler’s Wellsを経由するクロスには注意したい。元々トーセンジョーダンのスタミナ色が強いので、そこにサドラーが入ってくるのは少しパワー・スタミナに寄りすぎてしまう。ジャングルポケット産駒でもSadler’s Wellsを内包したアウォーディーは芝で勝ちきれず、ダートに転身して本領発揮となった。ダート向きと割り切ってサドラー持ちに出資するのも悪くはないかもしれないが、トニービン系は基本的に芝適性を遺伝するので、わざわざトーセンジョーダン産駒でダートタイプに出資するのはあまりおすすめできない。

最後におまけ話。トニービンとジャングルポケットでは、舌をねじってやると恍惚とした表情になるという共通点があり、どちらかというと産駒に万遍なく能力を伝えるというよりは、特定の色濃く遺伝を受けた仔が大活躍するというイメージが強い。そういう感覚でジャングルポケットやトニービンの血や特徴が強く出ている仔を探すというアプローチは悪くない。

上に書いたジャスタウェイはおそらく突然変異で大化けする仔が生まれそうな予感がする一方で、おそらくトーセンジョーダンも父ジャングルポケット同様、繁殖の良さを引き出してくれる。トーセンジョーダン産駒を検討する際は繁殖側の血筋の良さや繁殖実績は重要視しておくべきだろう。

▼桜木の注目配合
○:切れ味を高めるようなSS系繁殖牝馬との配合が王道
○:繁殖実績や牝系の血筋の良さは重要視したい
○:気性面のリスクがあるが、Specialのクロスは有効
×:Sadler’sWells持ちの牝馬はパワー色が強いので割引

(文=桜木悟史) @satoshi_style

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