POG一口馬主情報局

POG、一口馬主のための情報サイト。ドラフト型ベーシックPOG開催中。2歳馬、3歳馬の次走近況情報も掲載。キャロットクラブの出資馬の選び方や種牡馬別の配合や厩舎・調教師データなどを解説

ブラックタイド産駒の距離適性と血統のポイント~キタサンブラックの可能性を探る

先日のスプリングSはキタサンブラックが3連勝で重賞制覇を果たした。

これを機にブラックタイド産駒について考察してみたい。

■ブラックタイド産駒の特徴

まずブラックタイドの距離適性はわかりやすい傾向にある。ブラックタイド自身がキタサンブラックと同じスプリングSを勝利、同産駒の一番の出世頭であるマイネルフロストが毎日杯勝ちと1800m戦の重賞を得意としているのは明白。

さらに他の産駒に目を向けると、テイエムイナズマタガノエスプレッソなどデイリー杯2歳Sの勝ち馬を輩出するなど、京都のマイルコースでの実績も目立つ。ただし注意しなければいけないのは、ブラックタイド産駒全体で見た場合1600~2000mの距離での勝率はさほど高くない点だ。つまり「重賞を勝てるような実力の持ち主に限り、芝の中距離重賞が期待できる」という特性がある。このあたりは厩舎傾向である程度、予測が可能の部分もあるのでPOGなどで指名する際は厩舎のタイプも合わせて判断していきたいところだ。

このブラックタイド産駒を読み解く上でカギになりそうなのが「マイルの中では京都マイルが得意」という点ではないだろうか。京都のマイルコースは少し特異なコースで、立ち回りの器用さを求められる側面が強い。これに比べ、東京や阪神は直線も長く瞬発力勝負になりやすいのだが、そこで勝てるほどの瞬発力は備えていないのが同産駒の特徴と言えよう。今回のキタサンブラックにしてもスムーズに先行しての勝利であり、「瞬発力よりもスタミナ・持久力を求められるコース」が狙い目となる。



■ブラックタイドは早熟?

そして、ここで面白いもう1つのポイントは、おそらく本来であれば中山マイルのようなワンペースで勝負できる舞台も得意なはずなのだが、中山のマイルでは目立った勝ち星がない。この理由は「ブラックタイドの早熟性」が起因している可能性がある。
上に挙げた重賞勝ちを見ても勝ち星が2~3歳時の重賞ばかりである。朝日杯も阪神開催に変わったことで、早い時期に勝負できる中山のマイル重賞がないため、マイル実績は京都に限定されている可能性が高い。

上記のことを踏まえると、キタサンブラックの今後について考えると、距離が延びる皐月賞、さらには日本ダービーなどは厳しい戦いが予想されるが、一点、気にしておきたいのは「Lyphard(リファール)のクロス」の存在である。

■リファールのクロスで長距離向きに

ブラックタイド産駒の賞金上位を調べると、プランスペスカ(現5歳、1600万下)という馬がおり、この馬は全4勝を2200m以上の距離で挙げているステイヤーである。この馬も Lyphard のクロス持ちである。
Lyphard は自身こそ短距離で活躍した馬だが、ダンシングブレーヴ(凱旋門賞など)を輩出するなどスタミナ色の強い系統で、これを掛け合わせることで通常のブラックタイド産駒よりも適性距離が長くなる傾向があるようだ。実際、キタサンブラックは2戦目に2000m戦で勝ち星を挙げており、距離への不安は少ないと言える。

さらに面白いのはブラックタイド産駒は「中央4場の中では東京コースが最も得意(勝率・連対率)」であり、さらに「重馬場になると、良・稍重よりも勝率は2倍以上になる」という特性を持っている点だ。つまり、週中に大量の雨が降って、スタミナ勝負になるような馬場になれば、日本ダービーで再度の激走があっても不思議ではないという仮説は十分に考えられる。

ブラックタイド産駒は早熟傾向があり、POG的には魅力的な産駒とも言える。一方で一口馬主の場合は、早いうちに活躍してもその後は勝ちきれず、場合によっては維持費などがかかってしまうリスクがある。もし牡馬クラシックを狙うのであれば、Lyphardのクロスなどスタミナ色の強い母系と配合した産駒を狙っていくのが良さそうだ。

(文=桜木悟史)

バックナンバーはコチラ




コメントは受け付けていません。