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TCC FANS報告会レポート~引退馬を支える社会づくりを目指して

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先日、東京・新橋のGate.Jで行なわれた「TCC FANS」の報告会へ参加してきました。

福永祐一騎手もTCCを応援しています!

福永祐一騎手もTCCを応援しています!


「TCC FANS」は、角居勝彦調教師が主宰するサンクスホースプロジェクトと共に活動している引退馬を支援する団体です。私も、昨年引退したリベルタスを一口持って支援しています。

サンクスホースプロジェクトに関しては、主に3つの団体が協力体制を組んでおり、それが外部の方には少しわかりにくいかもしれないので、私なりの言葉で整理すると以下のような関係になっています。

―――――――――――――――――――

サンクスホースプロジェクト(ホースコミュニティ):
引退馬の情報管理を行ない、引退馬の活用方法や受け皿を増やしていく役割

NPO法人 吉備高原サラブリトレーニング:
引退馬が乗馬になれるように再調教を行ない、セカンドキャリア先へ送り出す役割

TCC FANS(引退馬ファンクラブ):
引退馬とファンを結ぶ役割。TCCホースのオーナー募集なども管理している

―――――――――――――――――――

まずサンクスホースプロジェクトで、引退後の管理を行なうと決定された馬は岡山県の吉備高原で乗馬になるためのリトレーニングを行ないます。私も話を聞くまでは知らなかったのですが、競馬で使うためのトレーニングと、乗馬になるためのトレーニングはまったく異なるそうです。

競馬では、とにかく前に速く走ればいいのに対して、乗馬では乗り役に合わせてスピードを調整したり、時には障害を飛ぶために運動パワーを上方向にも使えるように訓練する必要があります。競馬と乗馬、同じように走る競技ですが、求められる素質や訓練内容はまったく異なり、競馬の引退馬が簡単に乗馬用の馬になれるわけではないということは、あまり競馬ファンは知らないことかもしれません。

簡単にセカンドキャリアといっても、乗馬用の馬になるために時間と訓練、そして費用がかかるということを私たちは知らないといけません。

そして、この訓練中にTCC FANSで40口の里親を募集します。ここで無事に40口が集まれば、TCCホースとして登録され、TCC FANSと提携する全国の牧場へと移動し、そこでファンはTCCホースとのふれあいを楽しむことができます。私も5月に千葉県で行なわれたリベルタスとふれあうイベントに参加してきました。

桜木もリベルタスに乗せていただきました!

桜木もリベルタスに乗せていただきました!


では、里親支援が40口集まらなかった馬はどうなるのでしょうか?

その場合も大丈夫です。TCCホースとなれなかった場合は乗馬セールなどに出されますが、その行き先はサンクスホースプロジェクトが管理するので、大好きだった引退馬が「どこに行ったのかわからない…」ということはありません(サンクスホースプロジェクトのHPで確認できます)。

■引退馬が抱える問題

今回の報告会では、TCCを含めた競馬界の現況について話があったのでシェアしたいと思います。

現在、日本には約500万人の競馬ファンがいるといいます。それに対して、乗馬を楽しむ人は約7万人(※乗馬倶楽部正会員)で、乗馬用として繋養されているのは約1万5千頭だと言います。毎年、サラブレッドは7千頭近く誕生していますから、乗馬馬になるということがいかに狭き門かということがわかるかと思います。

ここで問題になるのは、以下の2点と言えるかと思います。

1:日本は競馬ファンの数に対して乗馬人口が少なく、乗用馬の数も少ない(=受け入れ先が少ない)

2:乗用馬になるためのリトレーニング用の施設の少なさ・費用の問題

こうした問題の改善に挑んでいるのがサンクスホースプロジェクトです。その中でTCC FANSは「競馬場以外に馬と触れ合える場所をつくり、引退馬や馬のセカンドキャリアに興味を持ってくれるファンを増やし、引退馬の受け皿を増やしていく」ために活動しています。

本当なら、ここで私自身が「TCCがきっかけで乗馬を始めました!」と言えると、カッコいいのですが、残念ながら仕事の都合などもあってそこには至っていません。ただ、現役時代を知っている馬に会いにいけるということがどんどん増えることは、馬のセカンドキャリアへの興味や、そこから乗馬を始める人が増えるきっかけになるかと思います。

そういう意味では、今後、TCC FANSで本当の初心者向けの乗馬講座などがあると面白いかもしれませんね。乗馬を始めようと思っていても、「どこの乗馬クラブにすればいいか?」とか「もっと気軽に体験をしたい」というハードルの高さがあるので、そこをTCCが請け負えると、もっとこの流れは加速すると、私は感じています。

■TCC FANSの活動と仕組み

ここまで読んで、TCC FANSに興味を持っていただいた方がいるかもしれないので、具体的な話をしていこうかと思います。

TCC FANSの会費は1000円/月です。たったこれだけで引退馬の支援ができちゃいます!

月1000円払えば、全国にTCCホースに会いに行け、そして会員特別価格1000円で乗馬を楽しむことができます! そして、TCCの会員が増えることで、サンクスホースプロジェクトの活動が大きくなります。そうすることで、今よりも多くの馬をサンクスホース・TCCホースとして情報を管理することができるようになるので、「引退後、行方不明になってしまった…」という馬を確実に減らすことができるようになります。

さらに! もしあなたが自分のお住まいの近くに繋養されているTCCホースや、現役時代から好きだったTCChホースを個別に支援したい場合は、4000円/月で一口オーナー(2000円/月の半口オーナーも可)になることもできます!

馬によって幅はありますが、引退馬を管理するにはおおよそ月額10万円前後の預託料がかかります。4000円×40口=16万円/月で1頭のホースを支援し、余ったお金は他の馬の支援で調整したり、馬のための年金として貯蓄されています。またサラブレッドの管理においては、病気などのアクシデントも考えられますので、そうした事態にも備える体制になっています。

最近ではTCCホース入りしたレッドアリアンが手術をすることになり、クラウドファンディングが組まれましたが、このような不測の事態もあります。また将来的に乗馬として働くのが難しくなった時に備えておくことも必要なのです。

一口オーナーになると、毎月、支援しているTCCホースの近況とポストカード&カレンダーが届きますよ!
TCC_calendar

まとめに、今回の報告会で、TCCの代表・山本高之さんが言った一言を紹介します。

「競馬ファンは500万人もいます。その、たった1%でも引退馬の支援をしてくれれば、500頭はTCCホースとして救うことができます。そんな社会にしていくことは可能だと信じています。」

私自身、これまで競馬から多くの感動を受け取りました。きっと、この先も多くの感動を受け取ることになるでしょう。そのような素晴らしいスポーツ、そして馬と人が共に生きる社会を健全な形で持続させていくのに、1人あたりたった月額1000円でいいのなら。こんな風に思ってくれる仲間が増えてくれることを願ってやみません。

引退馬の支援に少し興味が出てきたという方は、よければ下記のTCC FANSのサイトを覗いてみてください。お待ちしています。

▼TCC FANS
https://www.tcc-japan.com/

■イベントのお知らせ

来たる10月9日(祝)に、東京競馬場でサンクスホースプロジェクトのイベントが開催されます!

日時:平成29年10月9日(祝・月)9時~17時頃
場所:JRA東京競馬場内

乗馬センター:障がい者乗馬実技披露(①10時~10時45分、②13時~13時45分)

競馬博物館:12時~17時(講演者・講演団体:①局博一東京大学名誉教授 ②引退馬協会③ TCCFANS ④相馬救援隊 ⑤浦河乗馬療育ネットワーク ⑥吉備高原サラブリトレーニング ⑦宮路満英リオパラ日本代表 常石勝義元騎手)
※講演は予定のため変更になる場合があります

けやき広場:車椅子馬車(①10時~11時、②13:30~14:30)
※車椅子馬車に乗車を希望される方は申込用紙を送りますので、一般財団法人ホースコミュニティFAX(077-558-1600)またはメール(mail@horse-com.org)にてお申し込みください。定員になり次第締め切らせて頂きます。また、危険と判断した場合、やむなく乗車をお断りする場合がございますので予めご了承願います

(文=桜木悟史) @satoshi_style

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