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【ホースセラピー】TCC FANS 引退馬の未来を考える

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こんにちは。桜木です。
先日、新橋のGate.Jで行なわれたTCC FANS「第6回 引退馬フォーラム」に出席しました。そこで得られた知識や質疑応答の内容などをシェアしていきます。

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まずTCC FANSの現況の報告がありました。

TCC会員:約1400名
TCCホース:16頭

※2018年1月25日現在

直近だと、重賞勝ちもあるロサギガンティアがTCCホースに仲間入りしました。ロサギガンティアを含め、TCCホースを支援してくださることは随時、募集していますので引退馬支援に興味がある方はTCC FANSのサイトを覗いてみてください。

▼引退馬ファンクラブ「TCC FANS」
https://www.tcc-japan.com/

さて、このロサギガンティアのTCC入りはひとつの転機だと言えるかもしれません。ご存知の通り、ロサギガンティアは怪我を負っての引退、今後は乗馬としても活躍は難しいという中でTCC入りしました。

これまでのTCCホースは乗馬としての訓練を行なうというのがひとつの流れでしたが、今後は乗馬以外の用途でもTCCとして引退馬を受け入れる用意があるというひとつの意思表示だと解釈しています。

その流れのひとつに「ホースセラピー」があります。ですので、今回は東京農業大学で動物介在療法の講師を務める川嶋舟氏をアドバイザーとしてお迎えし、今回の引退馬フォーラムにもご出席いただいたのだと思います。そういった訳で今回の引退馬フォーラムはこれまでとは少し異なり「ホースセラピー」に比重をおいたイベントとなりました。

そこで主だったイベント内の質疑応答の内容をまとめました。

Q:ホースセラピーの効用とは?

子どもの療育目的や、人間関係などの問題で社会との関係性で問題を抱えた大人のメンタルヘルスに活用される

Q:どんな馬がホースセラピーに向いているか?

馬の性格は環境が変わることで変化するものなので一概には言えない。違う分野だが、デルタブルースは現役時代、厩舎のスタッフに噛みつくなど問題が多い馬だったが、競技用乗馬に転向後は吉田勝巳代表を乗せるほどになっており、人間側の見極めが重要(角居)

一言でホースセラピーといっても幅が広く、たとえば子ども相手だったり、大人相手というだけでも求められる適性は異なる。たとえば神経質な性格も、裏を返せば、人間に対して細かく注意を払える性格であるので、ホースセラピーに向く可能性がある。豊富な乗馬経験は必要(川嶋)

今後、体力の衰えによって乗馬の仕事をこなせなくなる馬も増えていく。そうした馬のサードキャリアとしてホースセラピーという選択肢も視野に入ってくる(山本)

Q:引退馬のために競馬界で年金の積み立てはできないか?

馬券の売上、賞金の一部、クラブ法人の会費などの選択肢が考えられるが、いずれもJRA・馬主・生産者の理解を得られないので難しい道である。ただし現在、引退馬のための積み立てを望む持つ方々の意見が集約されて、JRAと交渉しているという話があるので、将来的に何かしらの進歩はありうる(角居)

日本の場合は競馬法という法律的な問題があるので政治的に物事が動く必要がある(山本)

Q:引退馬の需要を増やすために乗馬クラブの費用を安くするのはどうか?

乗馬クラブにはこれまで引退馬を引き入れてきた実績があり、彼らの経営努力があってこその現状がある。既存のやり方に対抗する考え方ではなく、たとえば複数の人で共同管理するような新しい形を模索していくべき。そのための仕組みづくりや地域・自治体との連携が課題(角居)

Q:角居先生は調教師引退後もTCCに関わるのですか?

アドバイザーとして電話などで関わっていきたいと思います(笑)(角居)

※質疑応答の内容は筆者がポイントをまとめて編集を行なっております

■まとめ・感想

角居先生の引退後に関しては、TCC側としてはこれからもずっと関わって欲しいのですが、この件に関してはお茶を濁していましたね(笑)

それはさておきTCC FANSは今後ホースセラピーの分野とも関わりを持っていきそうです。実際、すでにポニーを使った子どもを対象としたセラピーを古民家で行なう試みを行なっており、子どもが少ない集落に子どもが集まるという地域活性化も行なっています。

今後、2018年の秋以降に滋賀県・栗東市にTCC PARK(仮称)を設立し、引退馬の一時的な受け入れ体制や、ホースセラピー・格安な体験乗馬などの施設を整えていくとのことです。

ここから先は個人的な考えですが、TCCはこれからもその重要度を高めていくのではないでしょうか。川嶋氏が話していましたが、「ホースセラピーになるには豊富な乗馬経験が必要である」という点は大きなポイントです

しかし実際に競走馬が乗用馬になるにはリトレーニングが必要です。ですから、最終的に競走馬がホースセラピーになるとしても、リトレーニングという過程は必要になります。しかしリトレーニングの必要性は競馬サークル・ファンの間では認知度がまだまだ高くなく、その役割を担うサンクスホースプロジェクトのポジションは重要だと言えるでしょう。

サンクスホースプロジェクトやTCC FANSでは、ただ馬たちが余生を遅れればいいという考え方ではなく、馬たちに引退後も役割を与えて「ヒトと馬が近くで共生する社会」を目指しています。

仮に競馬の賞金などが積み立てられ、引退後の生活ができるお金があったとしても、闘争心に溢れる競走馬を無償で世話・再教育してくれる施設はあまりないように思います。その先のリトレーニング、再就職先までをフォローできてのセカンドキャリア・サードキャリアです。目指す理想は高く、道のりは険しいと思いますが、これからもTCC FANSを応援していきたいと思います。

(文=桜木悟史) @satoshi_style

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