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2019年度デビュー新種牡馬分析[キズナ・ゴールドシップ・エピファネイア・リアルインパクト]

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今年も各クラブの1歳馬の募集が始まり、新種牡馬に対する関心も高まる時期なので、主要な一口クラブで募集がかかりそうなキズナ・ゴールドシップ・エピファネアイ・リアルインパクトの分析を行なっていく。

■キズナ

まずキズナのキャリアを振り返ると、毎日杯→京都新聞杯→日本ダービーと3連勝でG1勝ち。その時のキレ味の素晴らしさは今でも鮮明に残っている。その後、フランスへ遠征してニエル賞1着、凱旋門賞4着となり、復帰の大阪杯で勝利。それが最後の勝利となった。

個人的に注目しているのは古馬になってからのキャリアで、フランス遠征へのダメージのようなものがキャリアに影響したのかにもよるが、正直、古馬になってからの戦績は物足りない。

唯一の古馬戦での勝ち星となった産経大阪杯もいま振り返ると近年の大阪杯としてはメンバーがそこまででなく、穿った見方をすれば「3歳時は卓越した瞬発力で圧倒できたが、古馬になってからはそれだけでは足りなくなった」という見方もできる。【成長力】と【古馬戦で求められるタフな流れへの対応】が課題という見方も可能ではないだろうか。

よって、今回の記事ではそれらを補うような配合を考えてみた。

まずイメージとして湧いてきたのはパワフルなロベルト系との配合で、ロベルトは成長が少し遅いがタフな流れに強いのが特徴。たとえばハイペースで底力勝負になった2016年の皐月賞では母父ブライアンズタイムのディーマジェスティが優勝。キズナの配合ではディーマジェスティの母系のようなパワフルな字面の牝馬は合うのではないだろうか。

ロベルト系で中でも個人的に注目したいのは「母父シンボリクリスエス」。近年、存在感を増している母系で、2017年のダービー馬・レイデオロもそうだが、3着のアドミラブルもこの母父を持っている。このことからディープインパクトの血とも喧嘩をしないケースもあるとわかったので「父キズナ+母父シンボリクリスエス」から2000~2400m戦で能力を発揮する大物の誕生を期待したい。

あとキズナの母方にあるStrom Catに注目する考え方もある。この血は他の血と喧嘩をすることが少ないのだが、Strom Catのスピード感と相性がよいのがフォルティノ-Caroとか、トニービンなどのグレイソブリン系。欧州っぽい重厚さがStorm Catとはいいバランスになりそうで、母系にフォルティノやトニービンが入るキズナ産駒は配合のバランスが整いそうで注目してみたい。

▼桜木の注目ポイント
○:ロベルト系の牝馬との産駒。「母父シンボリクリスエス」は要注目
○:フォルティノやトニービンなどのグレイソブリン系が入る

■ゴールドシップ

ゴールドシップに関しては、配合的にもレースの内容にしてもオルフェーヴルと共通項が多い。競馬場こそ違うが、水分を多く含んだ皐月賞で快勝。気性難な部分も含めて似ている部分が多く、この2頭は「パワー型ステイゴールド系種牡馬」として同列に扱ってみたい。

そこでオルフェーヴル産駒の初年度産駒を見てみると、すでにご存じの通り、2頭のG1ウイナーが誕生しており、その2頭(ラッキーライラック、エポカドーロ)が共にフォーティナイナーの血を持っているのだから、愚直に「フォーティナイナー持ちのゴールドシップ産駒」に注目するのは悪くないだろう。

フォーティナイナーが入ったオルフェーヴル産駒の配合を評価するなら、オルフェーヴルのパワーを、北米系のスピードで中和するイメージで、フォーティナイナーやミスプロにこだわる必要はない。ミスプロと同じレイズアネイティブ系のAlydarや、違う系統だがBuckpasserあたりの血も相性が良さそうだ。実際、オルフェーヴル産駒の賞金上位にはこれらの血を持っている馬がいる。

あと個人的にミスプロ同様に注目しているのはRivermanなどのBold RulerとPrincequilloの組み合わせ、いわゆるボルキロの血。Riverman持ちのオルフェーヴル産駒ではレーヴドリーヴがいいパフォーマンスを見せている。以前のオルフェーヴルの考察記事 にも書いたが、ゴールドシップ産駒でも「Riverman持ちの牝馬」は狙ってみたい条件。

あと配合としては、母系にNorthern Dancerが1本でも入っているのが理想。そういう観点では、北米系のStorm Catやクロフネを経由しないDeputy Minister-Vice Regentあたりの血が入る配合から活躍馬が出てきてもおかしくなさそうだ。

▼桜木の注目ポイント
○:オルフェーヴル同様、フォーティナイナー持ちに注目
○:AlydarやBuckpasserなどの血も悪くない
○:Riverman持ちのゴールドシップ産駒の牝馬
○:母方にNorthern Dancerの血が1つでも入るとベター
△:当たり外れの差が大きい種牡馬になる可能性あり

■エピファネイア

皐月賞、日本ダービーと2着が続いて、菊花賞で初G1制覇。さらにスミヨン騎手が騎乗したジャパンCでは衝撃のパフォーマンスを見せてくれた本馬だが、母シーザリオもG1馬であり、その遺伝の筋が通っている点は魅力だと言える。

配合を考える上で、まず参考にしたのは父シンボリクスエスの配合。シンボリクリスエスは牧場側の意向がそもそもSS系との交配に偏っていたこともあり、活躍馬のほとんどがSS系牝馬との交配で生まれている。

そしてSS系の次点にいるのがミスプロ系。代表的な馬がストロングリターン(母父SmartStrike)・サンカルロ(母父Crafty Prospector)・ランフォルセ(母父Machiavellian)。母系にミスプロが入るエピファネイア産駒には注目したい。一言でミスプロと言っても、いろんなタイプがいるが、たとえばパワー型のキングカメハメハとシンボリクリスエスの間には、レイデオロなど字面に反して標準的なキレ味を兼ね備えた産駒が生まれているので、とりあえず初年度に関してはタイプにはこだわらず見ていきたい。

あとエピファネイアはサンデーサイレンスが3代目なのでSS持ち牝馬との交配が可能。SSのクロスからはキョウヘイなどの重賞ウイナーも誕生しており、この配合の産駒も多く登場してくるはず。個人的な評価としては、能力は高くなる可能性はあるものの、元々父がうるさいタイプで、そこにSSのクロスが入る気性的なリスクもあるので、この配合の評価は現時点では保留としたい。

最後に配合以外のポイント。まずエピファネイアはロベルト系なので「活躍馬が牡馬に偏る」可能性がある。よって牝馬は少し割引としたい。

ただし、近年の母父にシンボリクリスエスを持つ馬の活躍をみると、超長期的な視点に立てばエピファネイア産駒の牝馬が優秀な競走馬を生む可能性があり、キャロットクラブのように母親優先の権利が付与されるクラブであれば、現役時の競走成績を度外視してエピファネイア産駒の牝馬に出資するのはアリだろう。

最後に、エピファネイアが内包するスペシャルウィークの血はコンスタントに重賞級の馬を出すというより、突然、超大物を出すような傾向がある。この特性をエピファネイアが受け継ぐとすれば、コンスタントなタイプの種牡馬とはならない可能性もありそうだ。

▼桜木の注目ポイント
○:母系にミスプロが入る配合は確率が高そう
△:ロベルト系種牡馬なので牝馬は割引
△:SSのクロスは気性がカギ
△:当たり外れが大きい種牡馬になる可能性あり

■リアルインパクト

リアルインパクトは母系のトキオリアリティーが強力。兄弟を見ると、ネオユニヴァースを父に持つネオリアリズムが海外G1勝ち、ステイゴールドを父に持つレアリスタがJRA5勝をあげており、それ以外の兄弟の多くが勝ち上がっている。

中でも、父ディープインパクトでも、父ステイゴールドでも結果を出しているという点が特異で、こういう繁殖牝馬はあまり多くない。それだけ母系の力が強い。

こういう場合は一族の血統表を眺めて「ダメだったパターン」を探す。まずジャングルポケットのような欧州のスタミナ色が強いタイプは合わなさそう。弟のネオリアリズムもそうだが、ともに海外G1勝ちがあり、自身が少しパワーに寄ったタイプなので、母系にジャングルポケットのようなスタミナ系の血が入る配合は鈍重になってしまい、あまり機能しないかもしれない。

またサクラバクシンオーやメジロライアンとの交配でも未勝利に終わっており、日本の牧場で受け継がれてきたような血脈との相性もイマイチに見える。

本馬自身がSSを2代目に持つので、SS持ちの牝馬との交配も難しく、そうなると消去法でメジャーどころだとミスプロ系あたりに注目することになる。トキオリアリティーの孫にあたるアンフィトリテ(父ロードカナロア)はデビューから3連勝。トキオリアリティー自身もキングマンボ系とは相性がいいので、Kingmamboの血を持つ交配が確率的には当たりが多いかもしれない。

母系がメジャーな血を含まず、SS系以外であればどんな相手でも交配しやすい点は魅力で、トキオリアリティーの強力な遺伝によって、どんな配合でもセオリーをねじまげて結果を出してくる可能性はある。その一方で、配合にこれといった決め手がなさそうで、走る馬という観点でみると意外と交配相手の血筋を選びそうな予感が強い。

▼桜木の注目ポイント
△:ジャングルポケットなど欧州のスタミナ色が強い母系は微妙
△:サクラバクシンオーやメジロ血統など日本の血筋も相性は微妙
○:Kingmamboは実績もあり、相性がよい

(文=桜木悟史) @satoshi_style

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