【キタサンブラック産駒 考察】グランヴィノス 京都2歳S敗戦から見えてくること

競馬コラム

土曜日に行われた京都2歳ステークスでは1番人気のグランヴィノスが6着に敗れた。レース後、川田優雅騎手はこのようにコメントしている。

「競馬自体はスムーズに回って来られました。血統的にまだまだ時間が必要なんだろうと…。ゆっくり待ちたいと思います」

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過去に半兄のシュヴァルグランをPOGで指名していた筆者としては、兄も同様にこのレースを落として、その後、POG期間が終わった後に才能が開花したことを踏まえると、確かにそういう母系の色というものはあるだろう。

しかし、このコラムで父系、つまりキタサンブラック側からの視点で考察してみたい。

先に結論から書くと「キタサンブラック産駒は瞬発力優位で、道中で動かすとよくない」というのが現時点の筆者の仮説。

まず京都2歳Sの敗因を考えると、ペースの違いが敗因に挙げられるかもしれない。新馬戦の前半が5F 64.0から、今回は5F 60.4にペースアップしている。これが影響している可能性も否定はできないが、それを要因とした場合、単純にグランヴィノスの能力不足という結論になってしまうので、ここではもう少し深堀りしてみたい。

筆者は、川田騎手が「他の馬を潰しにいくような競馬をしたことがよくなかった」のではないかと見ている。

今回の京都2歳Sでは、3角入口あたりで内から⑨ヴェルテンベルグが内からポジションをあげていこうとしたところで、外側にいた⑥グランヴィノスは外側でのマークを続けている。

実は新馬戦でも、これと同じような乗り方をしている。

なので、新馬戦よりもパフォーマンスを落とした理由にはならなさそうだが、そもそも新馬戦がグランヴィノスにとって高いパフォーマンスではなかったという見方もできるのでは? というのが筆者の見解。

改めて新馬戦を見直すと、新馬戦も直線の半ばまでグランヴィノスはもたもたしている。なのでレースレベルやペースの差で最後は伸びたものの、基本的にはこういう乗り方は合っていないのではないか?

イクイノックスが見せた弱点

これを裏付けるのが同じくキタサンブラック産駒のイクイノックス。先日の天皇賞(秋)でも歴史的な大逃げに対して我関せずといった姿勢で自分の形を貫いて優勝。ここまで5戦3勝、そのうち4戦で最速上がりをマークする戦績を残している。

しかしそんなイクイノックスが唯一、最速上がりを逃したのが皐月賞(上がり4位タイ)。皐月賞では3,4角から動く競馬をしたところ、ジオグリフに競り負けてしまった。コースの差こそあれ、天皇賞(秋)でみせたジオグリフとの差を考えれば、なかなか考えにくい結果だった。

つまり、皐月賞のような乗り方はイクイノックス自身のパフォーマンスを下げる乗り方だったのではないか?

この視点でグランヴィノスの将来を考えると、少なくとも現状では川田騎手の乗り方は合っていない気がする。グランヴィノスが持つ瞬発力の性能については、競馬予想家の岡村信将さんが毎年発表しているラップ能力2歳馬番付でも上位の発表をされており、自分も同様の見解である。

今回は内回りということも影響しただろうが、道中、他の馬の動きに合わせない競馬に徹するようになれば、パフォーマンスを上げてくるだろう。

有馬記念に向けての考察

せっかくイクイノックスの話をしたので、今年の有馬記念に向けた話もしてみたい。

今年の有馬記念はタイトルホルダーが出走してくればどうしても前への意識が強くなるレースになるだろう。その点で言えば、イクイノックスといえども道中でゆったり構える競馬はできない。前への意識が強くなれば、それだけ最後の脚が鈍ることが予想される。直線デイクイノックスが意外と伸びないシーンは考えておきたい。

さらに今年の有馬記念はもう1頭、キタサンブラック産駒が出走を予定している。菊花賞で人気を裏切ったガイアフォースだ。

この馬は、ここまで述べてきた仮説に異を唱えるようなタイプで、道中から動かしていったほうがいいタイプだろう。ただ、イクイノックスやグランヴィノスと共通するのは「相手を潰しにいくような器用な動きをするべきではない」という点だ。それをやってしまうと自滅の可能性が高くなる。

まだ有馬記念の出走馬も枠順も決まっていない状態だが、【キタサンブラック産駒は相手に合わせるような競馬をするとパフォーマンスを下げる】という視点は頭の片隅に置いておいて損はないだろう。

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