血統・母年齢・性別
馬名:ソネットフレーズ
父:エピファネイア
母:ボージェスト (8歳)
母父:キングカメハメハ
5代目までのクロス:サンデーサイレンス 4×3,Hail to Reason 5×5
メス
募集価格・厩舎
募集金額:4,000万円 (一口10万円)
預託予定:美浦・手塚貴久厩舎
評価・適性診断
3年前に執筆した種牡馬分析記事の中で「エピファネイア産駒は母系にミスプロが入る配合は確率が高そう」と書きました。
その中で母父キングカメハメハの組み合わせからは牝馬三冠のデアリングタクトが誕生。
改めてデータをアップデートすると、
◆「エピファネイア+母父キングカメハメハ」(現3歳以上/2021年4月11日現在)
30 頭中 12 頭中央勝ち上がり(勝ち上がり率 .400)
初年度産駒はこの組み合わせは牝馬優勢だったものの、上記12頭の内訳は牡馬5頭・牝馬7頭と偏りはなくなりつつあります。ただ賞金上位はデアリングタクトを筆頭に4位まで牝馬が占めているので牝馬である点は加点材料。
Sadler’s Wells・Nureyev の Special クロスに、Never Bend・Bold Reason の半兄弟クロスとシーザリオの色もしっかり引き出してくれそうなインブリード配合です。
この配合でポイントになるのは牝系にあるダイナカールの存在で、この点で魅力を感じる方も多いかもしれませんが、筆者は少しネガティブに見ています。
本馬は京成杯3着のスカイグルーヴと実質同血で、スカイグルーヴの戦績に注目すると「気性的に難しい部分があるんだろうな」という評価です。筆者はシルクの会員ではないので近況を読んでいる訳ではありませんが、2000m で戦っていた馬がマイル→1400m と転戦。本馬を評価する上でこの疑いを避けては通れません。
なお、この仮説はスカイグルーヴを見ての判断というより、「シーザリオとダイナカールというどちらも気性の影響度が高い牝系同士がぶつかりあっている配合」という第一印象の元、エピファネイアとダイナカール牝系の組み合わせがどうかを調べた上での判断です(バルレッタの戦績も同じような感じでムラを感じます)。
そういう気性的な難しさという点において、重要になるのは騎手の存在。今回所属する手塚貴久厩舎は以前ほどルメール騎手とのつながりはなく、この馬を扱えそうな騎手でつながりはあるのは横山武史騎手ぐらい。横山騎手以外の日本人騎手には荷が重い印象で、競走キャリアは苦労が多そうな1頭だと言えます。
加えて、優秀な母系ゆえにアワブラッドとして人気になるのも頷けるのですが、この馬が繁殖にあがった時に何をつけるかは現時点において難問。現実的にはサトノクラウンやドレフォンあたりが有力ですが、逆にそれぐらいしか選択肢がないのも事実で、そのあたりを見越すと「一口 10 万円が妥当なアワブラッドなのか?」という点は古参としては気になります。
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