2023年9月30日の中山第6レースに出資馬ヴェルトラウムが出走し見事1着となりました!
先月上旬にノーザンファーム天栄で様子を見た時には、そこまで牧場スタッフも自信なさげでしたが(当時のレポートはこちら)、それを見事に裏切るような勝利でした。
当時のレポートを改めて読み返すと、前向きさが出てくるかがカギだと見ていましたが、パドックに出てきた時からしっかり気合も入っていて、ここは特によかったと思います。
身体の大きさについては、年初からほぼ変わらずで、パドックを歩かせていても他の馬よりも小さく映ります。それでいてオッズが下がる一方ですから、「みんな、本気か?」と感じていました(苦笑)。
レースでは、ゲートが開くのに驚いたらしく出負け。しかし、そこからが速かった。気づけば3番手にいました。
あのスタート直後のスピードからすれば、芝も問題ないでしょう。
今回の新馬勝ちは、当然、馬自身の頑張りも大きかったですが、西田雄一郎調教師のレース選択もうまかったですね。
2週前ぐらいまでは日曜の芝1200mと土曜のダ1200mの両にらみでしたが、芝とダートの両方で追い切ってのダート選択。しかも師自らが騎乗しての決定ですから、元ジョッキーという強みを生かしつつ、かつ出資者も納得いきやすい判断。ここは厩舎力を評価すべきでしょう。
しかも、単純に馬の適性というだけでなく、
- 鞍上・戸崎を確保していた点(鞍上の質を重要視している)
- 日曜の芝1200mは除外が多く、除外されると1200m戦がしばらくない
という点を踏まえるとなかなかのファインプレー。後者については明言はなかったですが、もしここまで考えて(想定を確認して)土曜のダートを選択していたとすれば、西田雄一郎調教師、やり手だと言わざるをえません。
次走についてですが、(個人的な願望もありますが)11/12の福島2歳Sの可能性があるとみています。
レース後の西田調教師の「(適性は)芝・ダートというより短い距離ですね」というコメントからしてもダートに固執していません。実際、6月のキャロットパーティーでお話視した際にも「短い路線と決めて、育てていきたい」という話をされていたので、おそらく中途半端に距離延長はさせないでしょう。
自分の目から見ても、ヴェルトラウムの武器はヌレイエフを感じさせる小回りコーナリング性能の高さなので、変に東京で使うよりもしっかり得意分野に徹するほうがいいでしょう。
牧場でも操作性の高さは褒められていましたが、今回のレースの4角入り口で戸崎騎手が外に出すサインを送ってからのスムーズな横移動、そして、そこで膨らまずに前を追える操作性は秀逸。福島などのコースで本領を発揮します。
マイルまで楽しみたい出資者の方もいるでしょうが、配合的にも1400m以下の馬ですから、あまり変な色気を出さずに得意分野に徹するほうが結果的に楽しめると思います。西田調教師がどんな判断を下すのか楽しみです。
最後に課題ですが、ヴェルトラウムは初めての環境に敏感な気がします。初めての実戦のゲートもそうですし、思い返せば、美浦に初めて入厩した際も蕁麻疹を出すなどしていましたし、今回の口取りでもカメラのシャッターが一斉に鳴り始めた途端に後ずさりをしていました。
こうしたことから新しく遭遇するシチュエーションでどういう反応を見せるか? ここが今後のカギとなりそうです。
コメント
愛馬の新馬勝ちおめでとうございます!
西田調教師は現役時代、新潟芝1000直を得意にされていましたね
距離適正を見極める目は確かかと思いますので、師が短いところと仰るなら心強いですね
>sea-biscuitさん
ありがとうございます!
初めて出資する厩舎でしたが、考えていることをしっかり話してくれるのと、調教師自身が信念をもって判断しているような印象で、個人的には評価できる厩舎だと感じています