ヴェルトラウムが出走した福島2歳ステークスを現地・福島競馬場で観戦してきました。
パドックに出てきた時の印象としては、前回と大きな変化はなく、適度にうるさい程度。
いつも通り、左目は三白眼できつそうに映りますが、実際は観客側を見たりと、むしろ集中力があるのか心配してしまう、いつも通りのヴェルトラウムの姿。
※ヴェルトラウムについては1月の見学時から集中力はそこまでないタイプだと思ってます。
ただ、クラブの公式コメントでは「装鞍の時からイライラしていた」とのこと。自分の印象とは異なりました。
このあたりはプロの見解が正しいだろうと思いつつも、元騎手の調教師だけに“鞍上に気を遣った部分”もあるのでは?と思うのは邪推でしょうか?
本馬場入場時も前の馬についていっており、他の馬が近くから走り出していても、それを追いかけるような仕草もなし。
鞍上のゴーサインで走り出しており、自分から見れば冷静に返し馬ができたように映ります。(馬三郎のレース後コメントでは「返し馬では少し落ち着けることができた」とのこと)
レースは最大の懸念だったゲートで終戦。
ゲートの中でちゃかついていて、一番悪いタイミングでスタート。正直、またゲートで出遅れたとしても二の足がつくタイプなので、10番手ぐらいで3角に入っていくだろうと思っていました。それが後方2番手ですから唖然に近いものがありました。
石橋脩騎手は「腹を括って脚を溜めた」と話していますが、個人的にはデビュー戦もスタート直後にあれだけ脚を使っても上がり最速でしたから、もう少しポジションをあげるなどリカバリーを図ってもよかった気はします。不満をあげるならその点でしょう。
最後の直線ほどほどのところで、この光景ですよ。
ぶっちゃけ「写真を撮ることに専念するか…」と覚悟を決めました。
「なんか速くね?」と感じつつ、それでも「いやいや…さすがにあの位置からじゃ…」というままシャッターを切り続けました、が……
「すげぇ追い込んできたー!」
いやぁ、びっくりしましたよ。諦めの境地で冷静だったおかげもあり、写真はばっちり撮れた訳ですが(笑)、レース後は「出遅れさえなければ……」という感情がふつふつと。
レース後は鞍上もかなり悔しがっていたので、仕方ないんだろうなと思いつつも、納得いかない部分もあったかな…、そんな一戦でした。
今回、ヴェルトラウムが示した才能は確かで、上がり35.5はレースメンバー最速なのはもちろん、この日の福島の芝レースの上がりタイムの中で0.1差の2位。
しかも1位の馬はヴェルトラウムより3kgも斤量が軽い馬でしたから、抜群の切れ味を見せたことは間違いありません。
【参考までに…】距離の違いはあるものの、1つ前のレースで大外一気を見せたダイバリオン[58kg]が35.7。福島記念の最速上がりがダンディズム[56kg]の35.9。
今後については少し悩むところです。
個人的にはヴェルトラウムは距離延長してもそこまで良さが出るタイプでもないと思うので来春までこれといった目標がありません。
ファルコンSも微妙に適性からズレるように思えるので、あえて設定するならマーガレットS[阪神 芝1200]。
その先も葵Sあたりが現実的な目標にはなりそうですが、配合などの適性からすると、ドンピシャという条件は少ないように思います。
大きな目標を掲げるなら3歳時にスプリンターズSに出れるような賞金を積めるのが理想ですが、そこに至るまでにどう賞金を積むのか?
そして、今回の出遅れの要因として、輸送があったと仮定するなら、レース選びの選択の幅はさらに狭くなります。
このあたり、西田雄一郎厩舎がどういうレース選びをするのか楽しみにしたいと思います。
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