こちらのページでは、キャロットクラブの募集馬を分析し、その評価を解説します。
■評価軸・合格ライン
☆募集金額の2倍の賞金を稼げるかどうか?
☆重賞に出走できるポテンシャルがあるか?
■分析手法
☆種牡馬・BMSの傾向
☆血統表内の相性、インブリードの効果
☆配合の獲得賞金の上限・アベレージ
※当サイトを初めてご訪問された方はこちらのページをご一読ください
※出資判断はご自身でご判断ください。責任は負いかねます
※写真等はキャロットクラブ様の許可を得て掲載しております
血統・母年齢・性別
デリツィオーサ(リンフォルツァンドの2022)
馬名の意味:魅惑的な。甘美な。母名より連想
父:モーリス
母:リンフォルツァンド (7歳)
母父:ディープインパクト
牝馬
5代目までのクロス:サンデーサイレンス4×3, Sadler’s Wells4×3, Lyphard5×5, Riverman5×5
募集価格・厩舎
募集総額:2,800万円(一口7万円)
預託予定:栗東・坂口智康厩舎
評価・適性予測
「モーリス+母父ディープインパクト」は東京や阪神でも末脚が使える、モーリス産駒の中でも重賞を意識しやすい配合です。
配合としては、Sadler’s Wells・Rivermanを2つもクロスさせており、重厚なイメージを受けます。これが牡馬だと鈍足にでそうで食指が動かないのですが、幸い本馬は牝馬。
一族を見ても、牡馬のムーヴザワールドは500kg超で勝ちきれないタイプ。それ以外の馬も500kg近い馬が多く、勝ちきれない馬が多め。本馬と同血のキーノート(母タッチングスピーチ)という牡馬がいますが、この馬も550kgを超える巨漢馬で本記事執筆時点で未出走(※2月にデビュー予定も脚元の都合で延期)。
一方で、牝馬は昨年の阪神JFを制したアスコリピチェーノを筆頭に、牝馬のほうが勝ち切ってくれる一族です。これから発表される馬体重には注目したいところ。
配合としては父方・母方が同じような血の構成になっている相似配合で、こういう配合からは大物が出るケースあり。
あとはキャリアを通して活躍し続けられるかがポイント。
リッスンの一族は、タッチングスピーチのエリザベス女王杯での好走(3着)のイメージが強く、個人的には晩成気味の印象だったのですが、よくよく一族の活躍を見ると、2,3歳重賞のほうが活躍が多く、むしろ古馬になるとパフォーマンスが落ちてきます。
それを鑑みた時に、2,800万円の200%(5,600万円)を3歳秋までに稼げるかの勝負。
その目標を達成するためには春のクラシックなど根幹距離での適性を求められるシーンが多く、モーリス産駒であることを鑑みるとやや難しさのほうが先行しそうです。
[追記 2024.4.4]
クラブからのコメントで背たれに言及しているのは珍しい気がしますが、そこをスルーできないぐらいに独特の馬シルエットをしており、馬体的な評価は難しいタイプ。個人的には不安のほうが先行します…。
特段、後傾重心という訳ではないですが、この馬体でマイル戦で戦えるだけのスタートを切れるかというと疑問で、上記に綴った活躍シナリオに照らし合わせた結果、見送りとしました。
コメント