上位6位までは前月から変化がありません。キズナ産駒はアルテミスSをブラウンラチェットが制して、昨年に続く2歳リーディングに向けて視界良好です。
上位の中で存在感を増しつつあるのがナダル。勝ち馬率(勝馬頭数÷出走頭数)が.366と高めの数値。秋競馬にはいりダートの番組が増えたことで1出走あたりの獲得賞金も上昇傾向にあります。
データ上はマイル以上でも対応できていますが、上のクラスにいってさらに成績を伸ばせるか?
そういう意味では、今週日曜の京都で行われるもちの木賞のクァンタムウェーブやマテンロウブレイブの走りには注目したいところです。
ちなみにナダル産駒は地方でも出走していますが、10月末終了時点で勝ち上がり率62.5%という驚異的な数字をマークしています。
雄大な馬体とパワーを有しており、力の要る地方のダートは問題なし。むしろ他の種牡馬に対して相対的に向いている可能性もありそう。近い将来、地方交流などでナダル産駒が無双する未来もありえるかもしれません。
下位のほうに目を移すと、レイデオロ産駒がランクイン。
何かと評判がよろしくない同馬。確かに重賞勝ちはありませんが、先日の菊花賞ではアドマイヤテラが3着。マイル戦線で活躍中のトロヴァトーレも6戦4勝でOP入りと、質は悪くありません。
基本的に晩成気味なのでおそらくこれからもPOGでは人気にならない種牡馬だと思いますが、産駒のトータルパフォーマンスを見た時に案外、狙い目になる可能性はありそうです。
今の2歳世代をみても、前年度にかなり苦戦していた牝馬がこの時点で3頭勝ち上がり。社台スタリオンの方に聞いても、この世代からは手応えがありそうですし、種付け料の見直しなども考えているとのこと。
世間の評判に惑わされずに、データなどを見ていくことが大切かもしれません。
(文=桜木悟史)
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