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牧場見学の楽しみ方【デビュー前の出資馬でチェックしておきたい2つのポイント】

| 2件のコメント

先日、日帰りで牧場見学に行ってきました。出資している2歳馬の情報はTwitterのほうにまとめてありますので、情報を簡潔に見たい方はそちらをご参照ください。

こちらのブログのほうでは、もう少し踏み込んで「牧場見学における視点」みたいな話をしてみたいと思います。

牧場見学をする理由

これにはそれぞれいろいろな理由があると思うのですが、自分はできるだけ本州のトレセンに初入厩する前に一度、愛馬を見ておきたいと考えています。

なので、今回も無理やりに時間をつくって日帰りで北海道旅行を強行。でも、これには理由があります。

それは「本州移動前の牧場見学では、その馬ならではの性格がわかる」という側面が強いからです。

なぜ性格を重視するのか?

トレセンに入ると、本格的に調教が始まります。本州での調教経験後は、例外を除いてほとんどの馬が同じような大人な姿を見せてくれます。なので、自分は違う目的をもって1,2歳馬の見学に訪問しています。

あとで今回見学した3頭の実例で話しますが、本当に性格の違いが見えてきます。そのあたりも踏まえてレポートを書いてみましたので、なにかしら参考になれば幸いです。

馬の性格を判断する2つのポイント

私自身は馬の生産したり、調教したことがないので、あくまでも素人の見解という前提のもとお読み頂けたらと思いますが、自分が馬を見学する時には下記の2つのポイントを意識しています。

①人間との関係性

②大きな音などに対するリアクション

まず人間との関係性。競走馬は騎手を乗せてレースをして勝たなければなりません。ですから人間の指示にどう反応するか? この関係性を重要視しています。

わかりやすいのは、担当者が手綱を引いた時にどう動くのか? 人間の指示に対して素直に従うのか、それとも反抗するのか? ここをしっかり見るようにしています。とりわけレースを経験した馬はこのあたりは同じようなリアクションに変わっていくので、若駒の時にこそ見やすく、その馬の本質が見え隠れする部分です。

ただ、のちほど具体的に説明しますが、反抗するから悪いという風には考えません。人間をどういう風に付き合えるタイプなのかということを見ていきます。

加えて、ナチュラルホースマンシップの知識や技術を使えば、もっと馬のことを理解できると思います。今回はコロナ禍の見学ということで馬との接触が禁止されていたので、十分なコンタクト・観察ができなかったのですが、このあたりの知識をもって見学にいくと、馬の内面的な情報を得られるので有意義です。

リアクションを観察する

次にリアクションに関して。競馬歴の長い方であればご存じですが、馬の写真を撮るのは結構大変な作業です。馬の前方で大きな音を鳴らして、そちらのほうに集中を向けて、きれいな体勢で写真を撮るなど見えない努力が積み重ねられています。

牧場見学でも、集中力がなかったり、なかなかポーズをとらない場合にはスタッフさんが物を鳴らして、見学者の写真撮影に協力してくれます。

この時にちゃんと音に反応できるかどうか。ここもかなり重要視しています。レースにおいては瞬時に反応できないと困ります。「前があいた瞬間に加速できるか?」など、外部の変化に対するリアクションが正しくとれているかどうかが競走馬にとって大切です。

ファインダー越しに目が合う馬は良い馬?

そして、これは自分の勝手な持論ですが「ファインダー越しに目が合う馬は良い馬」だと考えています。

この時期の若駒は、横からの写真などは撮られ慣れていますが、顔のアップ写真などを撮られる経験はありません。なので、カメラを向けた際のリアクションは馬ごとに全然異なります。

その中で、カメラを向けた時に何が起こっているのか理解できている馬、つまり目線をくれる馬は賢いと考えています。

過去の経験則でいうと、レイデオロあたりは落ち着きはなかったものの、顔にファインダーを向けた時には集中しますし、こういう傾向の馬は全般的にレースでの操縦性に長けています。

では、実際に今回見学してきた馬はどうだったのかという実例をもとに話をしていきましょう。繰り返しになりますが、あくまでも馬の素人による勝手な解釈ですので、参考程度にお読みください。

キャヴァルドレの2020

父:ウォーフロント 母:キャヴァルドレ

まずこの仔は人間との関係性・距離感はいいと感じました。歩かせると、たまに行き過ぎたりして止められることもあるのですが、それ自体は悪いことではありません。そこで大切なのは、止まれの指示に対して、ちょっと首を上げたり反応するものの、歩きを止めているということです。

つまり「指示の内容は理解している」ということです。その上で「もう少し歩きたい!」という主張をしていることが伺えます。

次にカメラを向けた時のリアクションですが、これはあまり良くなかった。カメラを向けても静止する場面が少なく撮影に苦労しました。このあたりからは個人的な解釈になってきますが、この仔に関しては撮られていることをあまり理解できていなかったと思います。それなりにカメラには意識は向いているものの、それが何をしているのかはわかっていない。こんな感じです。

かろうじてカメラのほうは向いてますが、目線は来ていません。また両耳で周囲の様子を伺っており集中できていないことがわかります

あと性格の話だけだと、せっかくここまで読んでくれた方に申し訳ないので、少しだけ馬体などの話を。基本的には馬体は雄大でいいものはありますが、そのフレームを動かすだけの筋肉が備わってない感じがします。

実際、クラブが配信している調教映像でも壁を頼って走っているシーンが多く、そのあたりを調教担当の方にお聞きしたところ、「まだ走り方が定まってないので左右どちらに動いていくのか読めないため壁を頼っている」とのこと。筋力アップが待たれます。

早来で一番早い組で調整されており、6月デビューのイメージで進めているそうです。

ブリガアルタの2020

父:モーリス 母:ブリガアルタ

この仔は気性が幼すぎるというのが第一印象。まず人間が手綱を下げても、首を上げる。人間とのいい関係性は築けていないと感じました。

スタッフの方が大きな音を立てても、そちらに関心を持ててない様子。自分の気持ちと外界に完全に壁がある感じで、カメラを向けてもほぼ目線が合うことはなし。

終始、頭が高く、人間が下げてもすぐに戻る。何を考えているのが伝わってきにくいタイプでした。

さらに一旦、カメラを向けるのをやめて正面から対峙してみましたが変化なし。その時の耳に動きを観察すると、横や斜めにずっと動かしています。なので、見られていることに不安を感じたのだと思います。これまで見学された経験が少ないこともあったのでしょうが、この仔に関してはこれから「初めて行く場所では苦労するかもしれないなぁ…」とか、そんなことを思ったりするわけです。

上記のように見学時には、その馬の耳の動きをチェックすることが大切。自分の場合は、見学時に耳の動きは必ず見るようにしています。

一応、スタッフさんからの説明としては「普段からテンションが高い」とのことで、「あまり距離は持たないでしょう」とのこと。「マイルぐらいですかね?」と聞き直すと、それに対しても、うーん…という感じでした。

仕上がりはいいので、5月頃には本州に移動してデビューを目指すそうです。

ラドラーダの2020

父:ロードカナロア 母:ラドラーダ

最後に紹介するのはレイデオロの半妹・ラドラーダの20です。この仔は初めて見るタイプの若駒で、正直ビックリだらけでした。

先にTwitterのほうでも書きましたが、自分の目の前につれてきてもらって駐立させたところ、3分以上、1回も足を動かさない。動きたさそうな素振りもなく、ただただ指示に忠実。

あまりにビックリしたので「こんな馬います?」とお聞きしたところ、「なかなかいないです」とのお答え。このレベルは現役馬でも見たことがありません。

横から撮影してもカメラのほうは気にしており、変化に適切に対応できています

かといって、上記のブリガアルタの20のように耳を動かして不安を見せるようなところもなし。スタッフの方いわく、「駐立は厳しく教えた」とのことですが、それでもこのレベルは異常。

次に馬の前に回って撮影をしてみると、これには反応がある。ちゃんと目線をくれました。

このことから外部環境の変化に鈍感である訳ではないことがわかります。おとなしい、かつ、周囲の変化に鈍感な馬は経験上、全然走らないタイプなので、これには安心しました。

耳もこちらに向けており、いいリアクションです。上2頭との違いにも注目。

初めて出会ったタイプなので断言しにくい部分はありますが、おそらく【鞍上の指示に素直に従う超優等生タイプ】。現時点では、そういう「設定」にしておいて彼女のデビューを楽しみに待ちたいと思います。

そのデビュー時期ですが、現時点では早くて夏後半、秋口を目指していくとのこと。この仔は馬体のファーストインプレッションも非常によく、とりわけトモ周りの筋肉の張りがよかったので期待が高まりました。

食べさせると食べさせた分だけ肉になるタイプらしく、「そのあたりを上手にコントロールさせながら成長させていきたい」とのことでした。

まとめ

牧場見学の目的は人それぞれだと思います。中には関係者の情報を目当てに行く人もいると思いますが、キャロットクラブぐらいのしっかりしたクラブだと半月に1回は近況を教えてくれますし、そこでだいたいの情報はつかめます。

だから、そういう表面的な情報だけではなく、せっかく馬と対面したからこそ得られる情報を求めていったほうが牧場見学はもっと面白くなると個人的には考えています。

あと、若い時に自分なりにその馬の性格を「設定」しておくと、その馬の成長ストーリーを追っかけていくのに「色」がつきやすく、もっと一口馬主が楽しくなると思います。

コロナの影響で、またしばらく牧場見学が中止となりますが、ぜひ来年以降、1歳馬の見学ができるようになったおりには、上記のような楽しみ方も踏まえて、1人でも多くの一口馬主の方が馬との出会いを楽しんでいただけたらと思います。

(文=桜木悟史) @satoshi_style

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2件のコメント

  1. とても為になる記事でした。良いの読ませてもらいました。

  2. >kodoさん
    お読み頂きありがとうございます。ひとつでも参考になる情報があったなら幸いです。

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