これまで長年、POGを運営してきた経験や、独自のデータ・傾向分析から競走馬への出資に関する考え方をお伝えします(当診断記事シリーズを初めてご覧になられる方は先に こちら に目を通して頂けると幸いです)
<出資馬選びの方向性>
・募集価格に対する賞金回収率を重視
・クラブ内世代トップ10を目指せるか?
<主な分析ファクター>
・血統&配合、種牡馬傾向、性別傾向
・厩舎力、厩舎傾向
・DVDでの動き(怪我のリスク)
エリティエール
父:ディープインパクト
母:ジンジャーパンチ
牝馬
募集価格:6000万
預託予定先:大竹正博厩舎(美浦)
今年きさらぎ賞を制したルージュバックの半妹。全兄のケイブルグラムに続いての募集でキャロットクラブ馴染みの血統となりましたが、今年はどうでしょうか。
先に馬体について書いておくと、個人的には結構よいと感じました。
特に後脚の可動域が広いので、ディープインパクト産駒らしい末脚は期待してもいいように思います。現状、お尻の位置が高く、まだまだ成長途上なので判断は難しいところですが、ここから変に体型のバランスが変わるようなことがなければ面白い馬だとみます。
そして、もう1つ気にかけておきたいのは「馬体重」です。
半姉ルージュバックは募集時424kgで、現在は450kg前後。そして全兄ケイブルグラムの成長具合も頭には入れておきたいところ。ケイブルグラムは募集当時から体重が100kg以上増加、体重は500kgを超えています。それに対して本馬は現時点で390kg。
牝馬なので兄のように増えることはないでしょうから、ここから50kgを見積もっても440kg前後、ルージュバックが+30kgの成長ですから、おおよそ420kg前後の馬体重でデビューを迎える可能性は考慮しておきたいところです。ただ体重自体はマイナス要因にはなりません。クラブの先輩で、同じディープインパクト産駒のマリアライトも420kg前後で活躍しているので、ここはディープインパクト産駒の特徴と割り切って問題ないとみます。
本馬についてキャロットクラブの営業担当・永島氏は「ジンジャーパンチは現役時代に消耗したこともあり、母体が慣らされるまでに時間がかかった。それがようやくルージュバックで開花、ケイブルグラムはいいサイズ感で生まれた。今年の産駒はその両方の観点からいい産駒になるはず。ルージュバックが2歳4月ごろからもの凄く良くなったように成長の血統なので、この馬の成長力にも期待したい」とコメントしています。
筆者は最優先枠を使って出資をしたい馬が他にいますので本馬には申込をしませんが、例年であれば出資を検討していたレベルで、今後の成長への期待込みで高く評価したいと思います。
(文=桜木悟史) @satoshi_style
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※出資判断はご自身の責任でお願いいたします。責任は負いかねます。
※写真などはクラブの許可を得て掲載しております
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