これまで長年、POGを運営してきた経験や、独自のデータ・傾向分析から競走馬への出資に関する考え方をお伝えします(当診断記事シリーズを初めてご覧になられる方は先に こちら に目を通して頂けると幸いです)
<出資馬選びの方向性>
・募集価格に対する賞金回収率を重視
・クラブ内世代トップ10を目指せるか?
<主な分析ファクター>
・血統&配合、種牡馬傾向、性別傾向
・厩舎力、厩舎傾向
・DVDでの動き(怪我のリスク)
ムスターヴェルク
父:ハーツクライ
母:イグジビットワン
牝馬
募集価格:2400万
預託予定先:加藤征弘厩舎(美浦)
先日の新潟競馬を強い競馬で2勝目をあげたアールブリュット(父Makfi)の半妹。ハーツクライ産駒については 特集記事「ハーツクライ産駒選びは馬体重が重要!」 も参考にして欲しいのですが、この馬は半姉が中長距離で活躍をしていますし、NothernDancer5×4のクロスを持つなど、活躍馬の条件をなかなか押さえている1頭です。これを見たうえで本馬の体重をみると455kg。いいサイズに生まれてきたとみます。
ただ気になるのは、この血統の成長度合いとハーツクライの成長速度がマッチするかという点でしょうか。
アールブリュットはこれからも成長していく可能性もありますが、新馬戦から圧巻のパフォーマンスを見せるなどかなり仕上がりが早かったタイプ。また半兄のコスモグランデール(父Kingmambo)も2歳時に新馬戦、2,3戦目と好走するも尻すぼみに成績が下がっていくなど、やや早熟傾向が見受けられます。
その一方、ハーツクライ産駒はバリバリ2歳戦の早い時期から活躍するタイプというよりは、ワンアンドオンリーやヌーヴォレコルト、ウインバリアシオンなどのように3歳時から力をつけていくような晩成とは言わないまでも、成長スピードが少し遅いぐらいのほうがトータルのパフォーマンスは良くなる傾向がありますのでこのミスマッチ感は少し気になるところです。
馬体については、体全体のバランスに対して肩周辺の筋肉の付き方がやや物足りない印象ですが、その分、トモの筋肉量などいい部分もありますので平均点以上はつけられると思います。
(文=桜木悟史) @satoshi_style
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※出資判断はご自身の責任でお願いいたします。責任は負いかねます。
※写真などはクラブの許可を得て掲載しております
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