これまで長年、POGを運営してきた経験や、独自のデータ・傾向分析から競走馬への出資に関する考え方をお伝えします(当診断記事シリーズを初めてご覧になられる方は先に こちら に目を通して頂けると幸いです)
<出資馬選びの方向性>
・募集価格に対する賞金回収率を重視
・クラブ内世代トップ10を目指せるか?
<主な分析ファクター>
・血統&配合、種牡馬傾向、性別傾向
・厩舎力、厩舎傾向
・DVDでの動き(怪我のリスク)
シュメッターリング
父:クロフネ
母:ボルボレッタ
牡馬
募集価格:1600万
預託予定先:小笠倫弘厩舎(美浦)
配合の話から入ると、クロフネ×Mr.Prospecter系牝馬はあまり相性がよくありません。
クロフネ産駒の王道は主に2パターンで、1つはド直球にサンデーサイレンスの直仔である良血牝馬を交配したパターン、もう1つはトニービンなどのノーザンテースト肌の牝馬と交配させたパターン。本馬はこの王道からは外れています。
ここで面白いのは「クロフネはサンデーの血を薄めるとダメ」という点。
本馬のようにクロフネとサンデーの間にウォーエンブレムが入ったり、母父にマンハッタンカフェなどのサンデーの仔が入っても能力が低下しがちです。
字面だけでいえば、父クロフネ・母父ウォーエンブレムというように、なんとなくダートで活躍しそうな印象を受けます。それであればクロフネの色が強く出た芦毛だったほうがわかりやすいのですが、残念ながら本馬は鹿毛。配合だけで言えば、あまり強調する材料は少なめです。
ただ、それでも本馬を紹介したのには理由があります。
それは「ウォーエンブレム産駒牝馬の繁殖成績の安定感」というポイント。わかりやすいのは秋華賞を制したブラックエンブレム。札幌2歳Sを制したブライトエンブレムやテスタメント、そして今年の夏に強烈な末脚で勝利したアストラエンブレムなど、コンスタントに良い産駒を輩出しています。それ以外にもボチボチと勝ち上がり率に安定感のある繁殖牝馬もいます。
これらのことから来年以降を見据えて以下の仮説を立てておきます。
「ボルボレッタの2014が活躍するようであれば、今後ボルボレッタの仔は毎年チェックしていったほうがよい」
来年か、再来年、この記事を見直した時にどんな結果になっているか楽しみです。
(文=桜木悟史) @satoshi_style
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※出資判断はご自身の責任でお願いいたします。責任は負いかねます。
※写真などはクラブの許可を得て掲載しております
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