これまで長年、POGを運営してきた経験や、独自のデータ・傾向分析から競走馬への出資に関する考え方をお伝えします(当診断記事シリーズを初めてご覧になられる方は先に こちら に目を通して頂けると幸いです)
<出資馬選びの方向性>
・募集価格に対する賞金回収率を重視
・クラブ内世代トップ10を目指せるか?
<主な分析ファクター>
・血統&配合、種牡馬傾向、性別傾向
・厩舎力、厩舎傾向
・DVDでの動き(怪我のリスク)
アロマドゥルセ
父:ディープインパクト
母:ジャッキーテースト
牝馬
募集価格:4000万
預託予定先:音無秀孝厩舎(栗東)
母のジャッキーテーストは中央で5勝、繁殖成績も全兄プレミアムテーストが2勝、全姉サトノフェアリーも現役で2勝とそこそこの成績を残しています。ただこの馬の場合、注目して欲しいのは「兄姉の上がり3Fが安定している」という点。プレミアムテーストにしても、サトノフェアリーにしても33秒台の脚が使えるなど、速い上がりを出せる瞬発力は重賞・OPクラスで活躍するには必須とも言える才能ですのでこの点は非常に魅力的だと言えます。
そして、この馬のセールスポイントは、兄姉とは違い関西に変わった点。
特に33秒台の脚を使えるような瞬発力のあるタイプは中山や福島で走ることが多い関東よりも、統計的にディープインパクト産駒の勝率が高い阪神や京都で走ることになる関西のほうが優位だと言えます。この点において兄姉よりも上のクラスを目指すことも可能となります。
血統的にもNorthernDancerの5×4のクロスが入っているので、タフな流れも対応できる底力が加えられて、現代のトレンドに合っている配合になっています。
馬体については、今年のキャロットクラブのディープインパクト産駒の中では、1位か2位を争う好馬体だと感じました(個人的な好みでいえば1位)。後脚の踏み込みは深く、脚も前にまっすぐ出せているので故障リスクは低いとみます。距離に関しては、そこまで長い距離は対応できないような気がします。上限2000mぐらいで活躍するのではないでしょうか。
「関西のディープインパクト産駒」「キレ味ある配合」「好馬体」とかなり好条件が揃った優良物件なので、通常であればこの馬が最優先となりますが、統計的に「音無厩舎の牝馬はマイナス評価」という指針がありますので、馬体よりもデータを上位にとる筆者は出資申込をしませんが、ぜひPOGなどでは忘れずに指名したい1頭です。
(文=桜木悟史) @satoshi_style
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※出資判断はご自身の責任でお願いいたします。責任は負いかねます
※写真などはクラブの許可を得て掲載しております
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