これまで長年、POGを運営してきた経験や、独自のデータ・傾向分析から競走馬への出資に関する考え方をお伝えします(当診断記事シリーズを初めてご覧になられる方は先に こちら に目を通して頂けると幸いです)
<出資馬選びの方向性>
・募集価格に対する賞金回収率を重視
・クラブ内世代トップ10を目指せるか?
<主な分析ファクター>
・血統&配合、種牡馬傾向、性別傾向
・厩舎力、厩舎傾向
・DVDでの動き(怪我のリスク)
ウィズワンアセント
父:ハービンジャー
母:リーチコンセンサス
牡馬
募集価格:3000万
預託予定先:吉村圭司厩舎(栗東)
リーチコンセンサスについては 昨年の記事 と考え方のスタンスは変わりません。
リーチコンセンサス自体がフレンチデピュティ×母父サンデーサイレンスという日本の馬場に高いレベルでマッチした配合ですので、これに何かを加えるというのは筆者の血統の考え方からすると余分という印象を受けます。
実際、リーチコンセンサスの2014と同じ形で配合しているのが、桜花賞馬レジネッタの仔・レジメンタルです。レジメンタルは初戦からそこそこの人気を集めながら勝ちきれず、勝ち上がりに10戦を要しました。そして注目して欲しいのは上がりタイムの遅さ。過去12戦で上がりの最高は34.5、それも当時2歳レコードなども出ていた京都の高速馬場でのものですので割り引いて考える必要があります。それ以外のレースでは34秒台を出せないほどでしたので、本馬についてもキレ不足は覚悟していたほうがいいでしょう。
実際に動画で歩様を見ても、後脚の可動域が狭そうなので、やはりダイナミックなフォームで極上のキレ味を発揮するタイプとは思えません。
このキレ不足を、ダート戦を使って補うことができればまだ逃げ道がありますが、現在のところ、ハービンジャー産駒はダート戦で不振気味。ハービンジャー産駒の勝ち上がり率の高さに期待して、なんとか1勝目をあげて、その後は地道に賞金を積んでいくことが現時点で想定される未来図です。ただしクラスが上がるごとにクラス慣れが必要になりそうなので、口取りなどを期待すると少しフラストレーションが溜まりそうな予感はあります。
これらの条件で3000万募集となると、高い回収率は見込みづらいと感じています。
(文=桜木悟史) @satoshi_style
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※出資判断はご自身の責任でお願いいたします。責任は負いかねます
※写真などはクラブの許可を得て掲載しております
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