これまで長年、POGを運営してきた経験や、独自のデータ・傾向分析から競走馬への出資に関する考え方をお伝えします(当診断記事シリーズを初めてご覧になられる方は先に こちら に目を通して頂けると幸いです)
<出資馬選びの方向性>
・募集価格に対する賞金回収率を重視
・クラブ内世代トップ10を目指せるか?
<主な分析ファクター>
・種牡馬傾向、性別による傾向
・厩舎力、厩舎傾向
・DVDでの動き(怪我のリスク)
クルークハイト
父:クロフネ
母:ヴァイスハイト
牝馬
募集価格:1800万
預託予定先:藤岡健一厩舎(栗東)
この一族はこれまで2頭がキャロットクラブで募集されて、初仔のロスヴァイセ(父シンボリクリスエス)が現役中で3勝、2番仔のシェーンハイト(父バゴ)が未出走引退、繁殖成績としては判断に迷うところです。ただシェーンハイトについて調べてみると25%同血の強烈なインブリード。これが完全に裏目に出てしまった形なので、まともな配合に戻った今回は見直し可能です。
そこで今回のクロフネとの配合を見ていくと、まずクロフネのセオリーは「母父サンデーサイレンスが王道」です。そしてそのサンデーの部分は「SSの息子たちではあまり代替が利かない」というのも特長。いかにサンデーの血を濃く伝えるかがポイントです。
本馬の母父はアドマイヤベガということで、これはマイナス評価。ただクロフネ産駒はトニービン肌との相性がよく(例:カレンチャン、クロフネサプライズ)、「ベガ側のトニービンがうまく作用するのでは?」という仮説のもと、父クロフネ×母父アドマイヤベガの組み合わせについても調べました。すると中央では、6頭がデビュー、うち2頭が勝ち上がりと微妙な結果。ただ、そのうちの1頭、ウエスタンムサシが4500万近くを稼いでおり、絶望的でもないようです。ちなみに傾向としてはどちらかというとダート寄り、適性距離はかなり短めになるようです。
馬体については、歩かせると力が後ろに逃げるようなところがあるので、これは能力的にマイナス評価としました。加えて、キャロットクラブから藤岡健一厩舎へ預託された7頭のうち2頭しか勝ち上がりをしていない点。そして最高獲得賞金額もマジッククレストの1710万円ですから、回収率という観点からも狙いづらい印象です。
個人的には今回のクロフネ産駒の中ではフローリッドコートの2014を推しているので、牝馬なのにそれよりも高い本馬には食指が動きません。
(文=桜木悟史) @satoshi_style
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※出資判断はご自身の責任でお願いいたします。責任は負いかねます
※写真などはクラブの許可を得て掲載しております
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