今年は指名馬が10頭中7頭が勝ち上がりと絶好調。POGが好調だと馬券のほうでもいい影響が出てきている。その会心の当たりとも言えたのが先週の黄菊賞。
ただ、この馬券は単にPOGで指名していたからベルラップから勝負したというだけでなく、ある理由があった。この日のレトロロックは単勝1倍台の断然人気。ただこの馬の新馬戦が終わった時から実は「次はこの馬の2着づけで狙おう」という狙いがあった。その理由を簡単に話していきたい。
レトロロックの新馬戦の内容自体は非常に強いとは感じた。持ったままで、追うこともなく勝利したのでその資質は確か。ただ、問題はそこにある。持ったまま勝利するというのは、イコール、「追ったらどうなるかわからない」という未知数をはらんでいるということ。もちろん2戦目以降も圧勝する馬もいる。なので、レトロロックに対する評価は「他馬を寄せ付けないほど能力が高い馬」か「新馬戦は素質だけで勝利してしまった馬」のどちらかに賭ける2択となる。
私のこれまでのPOGの経験上、後者のパターンに当てはまる馬が何頭もいた。新馬戦では持ったままの楽勝なのに、2戦目、いざ鞍上が追うアクションをとると伸びあぐねる馬。こういう馬が多い。初めて実戦で本格的に追われることに戸惑っているのかもしれない。とにかくそういう馬がいることは頭に入れておくべきだろう。そして、そういう馬は単勝1倍台だから、他の陣営からもマークされる。よって最後の差し比べで負けてしまうケースが多いという仮説だ。
さらに付け加えると、レトロロックのような話題の馬が出てくる場合には少頭数になりやすい確率が高い。これは賞金加算を狙っている陣営はそういうレースを避ける傾向があるためだ。逆にそういったレースをあえて狙ってくる場合には、勝算があるか、入着賞金狙いかのどちらか。なので、そのレースに勝負気配がある馬がいれば、1人気を逆転できる可能性は大いにあると判断できる。しかしながら勝算を持って臨んでいる陣営はそう多くないから、1人気馬の素質さえ確かなら3着以下に負けるケースは少ないので軸としても狙いやすいのも理由のひとつだ。
よってまとめると、以下のことがポイントになる。
★新馬戦で追わずに勝利した馬は次走、要注意である
★特にレースが少頭数になった場合は馬券の狙いどころ
★馬券は「単勝」か「1人気の2着づけの馬券」で狙う
この観点でいくと、先週の新馬戦を快勝したレガッタなんかは次走は少し怪しいと言える。
少なくとも私は新馬戦こそ単勝でガツンと勝負をしたが、次走は単勝は買わない予定だ。おそらく阪神開催で出てくるので坂に対して未知数な部分が大きいし、上に書いた通りに追ったら案外という可能性はまだ否定できない。ここまで調教過程を見れば大崩れは考えにくいので上位争いをしてくるとは思うが、馬券を買うならばシビアに馬連とか、場合によっては他馬の単勝などで考えていきたいところだ。
(文=桜木悟史) @satoshi_style
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