これまで長年、POGを運営してきた経験や、独自のデータ・傾向分析から競走馬への出資に関する考え方を書いていきます(当シリーズを初めてご覧になられる方はまず こちら に目を通して頂けると幸いです)
<出資馬選びの方向性>
・募集価格に対する賞金回収率を重視
・クラブ内世代トップ10を目指せるか?
<主な分析ファクター>
・血統・配合、種牡馬傾向、性別傾向
・厩舎力、厩舎の方針、厩舎データ
・DVDでの動き(故障・怪我のリスク)
ナラトゥリス
父:ルーラーシップ
母:イストワール(14歳)
母父:サンデーサイレンス
5代目までのクロス:Hail to Reason 4×4
牝馬
募集価格:1,600万円
預託予定先:美浦・加藤征弘厩舎
現状、ルーラーシップ産駒で勝ち上がった馬はすべて母方にSSを持っています(7月末時点)。その点、母父にSSを持つ本馬への期待はおのずと高くなります。
本馬の母イストワールは芝1600~2000mで3勝。とりあえず2歳夏のこの時点まではルーラーシップ産駒が芝のマイル~中距離で結果を出していることを考えると、本馬の適性もそのあたりになるのかもしれません。
イストワールの繁殖能力については、これまで5頭の仔がいて、中央での勝ち星はなし。地方での3勝に留まっており、過度な期待はしづらいところ。ただ唯一、Mr.Prospecter系と交配したニュープロローグ(父キングカメハメハ)が2勝と兄弟の勝ち頭になっているのでMr.Prospecter系との相性は悪くないように思えます。
しかし、そのニュープロローグも中央未勝利で、金沢に移籍して2勝をあげて、そこで頭打ちということを考えると、ルーラーシップに代わっての激変は期待しづらいだろうというのが筆者の見解です。
ルーラーシップ自身がNorthern Dancerの血を持っているとはいえ、母系にまったくNorthern Dancerがないというのは近年のトレンドからいえば物足りなく、もし芝の王道路線を期待するのであれば配合的には推しづらいように思えます。
(文=桜木悟史) @satoshi_style
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※出資判断はご自身の責任でお願いいたします。責任は負いかねます
※写真などはクラブの許可を得て掲載しております
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