これまで長年、POGを運営してきた経験や、独自のデータ・傾向分析から競走馬への出資に関する考え方を書いていきません(当シリーズを初めてご覧になられる方はまず こちら に目を通して頂けると幸いです)
<出資馬選びの方向性>
・募集価格に対する賞金回収率を重視
・クラブ内世代トップ10を目指せるか?
<主な分析ファクター>
・血統・配合、種牡馬傾向、性別傾向
・厩舎力、厩舎の方針、厩舎データ
・DVDでの動き(故障・怪我のリスク)
サンライズシェル
父:キンシャサノキセキ
母:シェルズレイ(12歳)
母父:クロフネ
5代目までのクロス:なし
牝馬
募集価格:2,400万円
預託予定先:美浦・国枝栄厩舎
キンシャサノキセキ産駒は大きく分けて2パターン。【短距離志向】のタイプと、【ダート1800m向き】のタイプに分かれます。この2パターンを明確に血統で分けることは難しいですが、母系にDeputy Ministerが入るとダート適性が強く出ます。
これはキンシャサノキセキの父、フジキセキと同じ傾向。フジキセキ産駒で母系にDeputy Ministerが入ったパターンには、カネヒキリやミラクルレジェンド、カラフルデイズがいます。
実際、キンシャサノキセキ産駒をみても、本馬と同じく母父にクロフネを持つ馬はエーデルワイス賞2着のジュエルクイーンや、ダートで2勝を挙げているキタサンコンサートがいます。このことから配合的には本馬もダート志向が強くなると予想します。馬体もチェックしましたが、歩かせるとクロフネのゴツゴツ感が出ており、本馬はクロフネの影響を強く受けていると推察されます。
個人的には、母父クロフネは気性や体質面で少し不安があるので評価は高くしづらいですが、その中でもフジキセキ・キンシャサノキセキはクロフネを活かせる種牡馬であり、配合的には悪くないのではないでしょうか。
また選馬において、筆者はNorthern Dancerの血量・クロスを重要項目としてチェックしていますが、本馬はクロスはなし。5代目に1本入っているだけなので芝でのスピードに不安はありますが、上記の考察が正しければダートが主戦場になるのでNorthern Dancerの血量の少なさはそこまで気にしなくて良さそうです。
(文=桜木悟史) @satoshi_style
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※出資判断はご自身の責任でお願いいたします。責任は負いかねます
※写真などはクラブの許可を得て掲載しております
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