これまで長年、POGを運営してきた経験や、独自のデータ・傾向分析から競走馬への出資に関する考え方を書いていきます(当シリーズを初めてご覧になられる方はまず こちら に目を通して頂けると幸いです)
<出資馬選びの方向性>
・募集価格に対する賞金回収率を重視
・クラブ内世代トップ10を目指せるか?
<主な分析ファクター>
・血統・配合、種牡馬傾向、性別傾向
・厩舎力、厩舎の方針、厩舎データ
・DVDでの動き(故障・怪我のリスク)
モントルイユ
父:タートルボウル
母:ジュモー(9歳)
母父:タニノギムレット
5代目までのクロス:Northern Dancer 4×5、Hail to Reason 5×5
牡馬
募集価格:2,400万円
預託予定先:美浦・和田正一郎厩舎
まず個人的なタートルボウル評としては「スピードがあって日本の馬場への適性も高い」というもの。たとえば昨年募集されたシルバーコンパス(ヴェラブランカの2014)は2歳春時点で軽いフットワークを見せており、筆者もキャンセル募集に申し込んだほどです。
血統的にも日本の馬場で走るには欠かせないNorthern Dancerの血が濃い種牡馬ということで大ハズレの可能性は低いという評価。今後の課題としては距離をどこまで伸ばせるかという点と、差し比べになった場合にどこまで鋭い末脚を使えるかという点。
本馬の血統のポイントは アレキサンドリアの2015と同様、母系のNureyevの存在です。Nureyevはコーナーなどの機動力にプラスの効果を与えるので、どちらかというと先行力を活かす傾向があります。
このことはこの一族の戦績にも表れており、母ジュモーはコーナー4つのダ1700m戦を最も得意な舞台としており、半兄プロフェット(父ハービンジャー)も札幌2歳S・京成杯とコーナー4つの重賞で好走しています。
本馬は半兄が重賞を勝ったということで、そことの比較もポイントになりますが、同じNorthern Dancer系ということで半兄と比べてタートルボウル替わりがさほどマイナスに出ない可能性もあります。むしろ個人的なインスピレーションでは、この母系は本質的にマイル~1800ぐらいが合いそうで、タートルボウルもマイル路線で活躍した種牡馬。個人的にはこのように似たような適性距離を配合したパターンのほうがわかりやすく好感が持てます。
(文=桜木悟史) @satoshi_style
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※出資判断はご自身の責任でお願いいたします。責任は負いかねます
※写真などはクラブの許可を得て掲載しております
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