これまで長年、POGを運営してきた経験や、独自のデータ・傾向分析から競走馬への出資に関する考え方を書いていきます(当シリーズを初めてご覧になられる方はまず こちら に目を通して頂けると幸いです)
<出資馬選びの方向性>
・募集価格に対する賞金回収率を重視
・クラブ内世代トップ10を目指せるか?
<主な分析ファクター>
・血統・配合、種牡馬傾向、性別傾向
・厩舎力、厩舎の方針、厩舎データ
・DVDでの動き(故障・怪我のリスク)
パストゥレイユ
父:ダノンシャンティ
母:カドリーユ(5歳)
母父:Dalakhani
5代目までのクロス:Darshaan 4×3、Halo 4×4
牝馬
募集価格:1,200万円
預託予定先:美浦・田中剛厩舎
ダノンシャンティ産駒はまだサンプル数が少ないので、配合の成功パターンを明確に指摘することができないのですが、獲得賞金上位に多く見られる共通点は「母系にLyphard」のパターン。ダノンシャンティの代表株スマートオーディンも3代父にLyphardを持っています。
このあたりは仮説になりますが、ダノンシャンティはHaloをクロスさせることでスピード面を強化しており、そのスピードを一瞬の末脚に回したのがスマートオーディンだと言えます。そして、そのHaloや、それとニアリーなSir Ivorあたりの血と非常に相性がいいわけです。このHaloとSir Ivorをニアリークロスさせて、Lyphardと合体させた血統と言えば皆さんご存知のディープインパクトです。
話がやや逸れましたが、そのことを本馬の話に当てはめた場合、本馬は5代目までにLyphardの名前はありません。しかし母母方の6代目にLyphardの名前があるので、一応はダノンシャンティで成功しやすい配合である可能性はあると言えます。
ただ現状では、ダノンシャンティ産駒は過信できるほどの成績は収めていないのが現状。獲得賞金1位のスマートオーディンは億超えですが、2位のレッドカーペットは約2,800万、4位以下は1,000万台にまで獲得賞金が落ちるのでスマートオーディンのイメージだけで出資するのは危険です。
馬体をみても、ぎりぎり400kgは割っていないものの、かなり細く見えます。5月生まれということでこれから馬体が成長していく可能性もありますので、可能であれば2次募集以降まで様子を見て、成長を見極めてから出資を決める形が望ましいように思います。
(文=桜木悟史) @satoshi_style
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※出資判断はご自身の責任でお願いいたします。責任は負いかねます
※写真などはクラブの許可を得て掲載しております
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