これまで長年、POGを運営してきた経験や、独自のデータ・傾向分析から競走馬への出資に関する考え方を書いていきます(当シリーズを初めてご覧になられる方はまず こちら に目を通して頂けると幸いです)
<出資馬選びの方向性>
・募集価格に対する賞金回収率を重視
・クラブ内世代トップ10を目指せるか?
<主な分析ファクター>
・血統・配合、種牡馬傾向、性別傾向
・厩舎力、厩舎の方針、厩舎データ
・DVDでの動き(故障・怪我のリスク)
アリストライン
父:ハーツクライ
母:アディクティド(9歳)
母父:ディクタット
5代目までのクロス:Northern Dancer 5×5
牝馬
募集価格:3,400万円
預託予定先:栗東・高野友和厩舎 (調教師データ分析)
リッチダンサーの2015でも解説した通り「ハーツクライにSpecialは有効」です。
▼参考記事:リッチダンサーの2015
http://pog-info.com/archives/3143
こうしたことから本馬も母系にSadler’s Wells経由でSpecialの血を取り入れており、配合的には有望な1頭だと考えられます。
ちなみに「母系にSpecial」は父がキングカメハメハの場合でも有効で、キングカメハメハとSadler’s Wellsの組み合わせは昨年の朝日杯を制したリオンディーズと共通。これが半兄クルーガー(父キングカメハメハ)の活躍の要因になっていると推測できます。これらの背景から母アディクティドは名牝Specialの血をうまく仔に伝えられる繁殖であり、ハーツクライとも好相性を示してくれる可能性が高そうです。
またハーツクライ産駒の場合は父が重厚な欧州血統ですので、母系にはスピード感のある血を入れてあげることがポイント。その点、本馬はモーリス・ド・ギース賞[1300m]優勝や安田記念2着などの実績があるディクタットが母父にいるのでバランスが取れていることもポイントです。
今回の募集馬の中でハーツクライ産駒を配合で比べた場合、リッチダンサーの2015とアディクティドの2015が筆者の中で二強ですが、安定感でいえばリッチダンサー、爆発力でいえばアディクティドという感じ。
個人的にはリッチダンサーと比較してアディクティドのほうが母の年齢が若いというところもポイントで、過去のキャロットクラブの世代ベスト10に入っている馬の統計を見た場合に母年齢9~10歳の馬は統計的に多く、この点もプラスとしました。
高野厩舎とキャロットクラブの組み合わせは故障しているケースが多く、そういった点は懸念材料となりますが、リッチダンサーの2015とは甲乙つけがたいものの、現時点で筆者の最優先はこの馬で考えています。
(文=桜木悟史) @satoshi_style
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※出資判断はご自身の責任でお願いいたします。責任は負いかねます
※写真などはクラブの許可を得て掲載しております
▼2015年産の他の診断も見てみる
http://pog-info.com/archives/category/clubhorse/carrot2015
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2016年9月21日 19:34
リオンディーズが走ったからSpecialと相性がいいとかw
クルーガーはサドラーがというより他の部分が重要やと思いますけど、アディクティドの15楽しみですね。
2016年9月22日 01:01
コメントありがとうございます。
キングカメハメハ×Specialのクロスは少し前までは評価が低い配合だったかと思いますが、ここ2年ほどでレッツゴードンキ、リオンディーズ、クルーガーを輩出をしており、見直す時期に入ってきているかと思います。
ここでは理由は割愛させて頂きますが、こういうトレンドは時代によって推移していくものではないでしょうか。