すでにお祝いのコメントもいくつか頂いていますが、ドラ1指名であり、私の愛馬でもあるレイデオロ(ラドラーダの2014)が新馬勝ちを収めてくれました。
現地にいってパドックから観察して、口取りにも参加してきて関係者の話もあったので、そのあたりも踏まえて現地レポートを書いていきます。
■パドック
まずパドックですが、入ってからはしばらくうるさかったですね。こんなに人に囲まれた環境が初めてでしたし、初めて本州に移動してきた時も新しい環境に慣れるまで神経質だったと聞いていますのでこれは想定の範囲内でした。

物見をしまくるレイデオロ
パドックでの馬体の評価ですが、個人的には抜群という感じではなかったですね。負ける気はしなかったですが、まだまだ線を細く見せる部分もありますし、もうちょっとつくべきところに筋肉がついていきそうな感じがあります。そういう意味では現状で476kgという馬体重は理想的な体重だと思います。将来的には480kg後半ぐらいになったあたりが本格化の目安だと思います。
■レース
レースでは、心配な点は主に2点、「スタート」と「重馬場への対応」でした。
ゲートに関しては春にすんなり合格してはいたのですが、逆にすんなり合格した馬はゲートに関する情報が少なくなるので未知数の部分が大きく不安はあったのですが、今回のレースは問題なく決めてくれました。このあたりは半兄ティソーナのいい部分が出たと思います。まだ今回しかレースを経験していないので断言はできませんが、この感じならゲートで大きく出遅れることは少ないように思います。
そして、もうひとつの不安材料は重馬場だったのですが、これはうまく克服してくれたと思います。血統的にはキングカメハメハ×シンボリクリスエスというパワーを感じる字面の配合ではあるのですが、募集当時の記事にも書いた通り、この仔はあまりキンカメ感が強くない馬体をしています。1つ下の全弟のほうがバリバリにキンカメ感を出しています。これは手元に両者の写真があれば違いがよくわかるかと思います。
その中で1つの仮説として「この馬はウインドインハーヘアの血が強く出ている」というのが出資理由になっています。そして、上の記事の中でも書いた通り、ディープインパクトとの身体的共通があるわけで、私の中にはディープインパクト並みの末脚を使えるはずというイメージがあります。その仮説からすればキレを殺す重い馬場は歓迎できなかったわけですが、今回この不安を克服してくれた点は大きいと思います。
ただ、克服しただけであって、やはり良馬場のほうがいいそうです。各紙でもすでに報道されていますが、鞍上のルメール騎手は「良馬場ならもっといい脚が使える」とコメント。自分の見解と一致しています。あとタイムに注目すると、当日の2歳戦では2Rのフローレスマジックが上がり3Fで35.5(1600m)。対してレイデオロが34.6(2000m)なので、2着馬に粘られて派手さはなかったものの、それなりにいい脚を使っていると評価していいでしょう。
あと、今回はルメール騎手がうまく乗ってくれたことにも触れておきましょう。動画を見ればわかるのですが、スタート直後に3番の馬に前に入られたところが厳しかったのですが、その後の判断が実に素晴らしいですね。多くの日本人が「折り合い」を理由に3番の馬の後ろのラチ沿いにつけたがるところで、3番の斜め外につけたポジショニングが絶妙。仮にあそこでラチ沿いにつけていたら直線の攻防はもっとキツかったはずです。ルメール最高です。
■レース後・口取り
クラブコメントにもありましたが、レース後、レイデオロはなかなか走るのをやめなかったそうです。このあたりは「気性的に難しいところが出ちゃったかな?」と思ったのですが、今回、YouTubeの動画を見て、理由がわかったような気がします。
それは、ゴール後も2着馬のポールヴァンドルが内側で併走してるんですね。ですから、おそらくレイデオロは「絶対に抜かれたくない!」という気持ちが働いて、鞍上の減速指示を無視してしまったのだと思います。牧場時代から群れの中でリーダー的な存在だったと聞いていますし、気質的にもお坊ちゃんみたいなところがあるのでこれは仕方がない、むしろプラスに捉えていい部分だと思います。こういう強い気持ちは競走馬にとって大切なことだと思います。
さてレース確定後、口取りに参加してきました。愛馬は東京で何度も勝っているのですが、地味に東京での口取りは初めてだったりします。地下馬道を通れたりして面白かったです。
ウイナーズサークルではキャロットの手嶋龍一会長から「この馬強いねぇ。2400mいっちゃう?」と笑いながら声をかけて頂きました。クラブとしてもダービー制覇まであと一歩というところまで来ていますので、ダービーに向けて1頭でも駒を増やしたいというところでしょうか。出資者としてもダービー出走、そして制覇を夢見て出資をしているので、少なくともクラブはクラシック路線を考えてくれていることに一安心しました。
ちなみに、この後、手嶋会長がルメール騎手に「距離は延ばしても大丈夫?」と質問したところ、ジェスチャーを交えながら「少しずつ伸ばしていけば」と答えていました。一部、スポーツ紙ではニュアンスが少し改変されて「もっと長くても大丈夫」と距離延長歓迎みたいな記事もありましたが、現状ではルメール騎手は2000m以上の距離を絶賛していたわけではないということをここに記しておきます。ただ、個人的には今日のレース内容なら2400mはほとんど問題ないと思います。
■今後のローテ
次走に関しては、現時点では未定です。
おそらくですが、ノーザンファーム的にも、諸事情により少なくとも春のクラシックまではないがしろにできないという事情がありますので、騎手にこだわったレース選択をしていくものだと思われます。それがルメール騎手なのか、それともルメール騎手同様に藤沢厩舎からの依頼が多いデムーロ騎手になるのか、日本人なら戸崎騎手になるのかはわかりませんが、この3人の誰かになると予想しています。
レースの候補としては、11/6(日)の500万下・百日草特別か、11/19(土)のG3・東スポ杯2歳Sに落ち着くでしょう。後者はその日の重賞が東京だけなので上記3名は東京に集結するはずです。前者も裏で重賞はあるもののAR共和国杯があり、デムーロ騎手は東京で乗ることがほぼ決まっていますし(ヴォルシェーブ)、おそらくルメール騎手もモンドインテロか、他の馬に乗りに来るかと思われます。なので、あとは2歳馬同士での兼ね合いになってきそうです。
百日草特別ですと、現時点でルメール騎手のお手馬であるアドマイヤミヤビが出走を予定していますが、個人的にはもしこのレースにレイデオロが出走するならば、ノーザンの力が働いてアドマイヤミヤビのほうが乗り替わりになるような気がします。友道厩舎はヴォルシェーブ→デムーロで融通をきかせてもらったようですし、その代わりにこちらは他の騎手で我慢してねという感じでしょうか。まぁアドマイヤミヤビ→ルメールでも、デムーロが回ってきそうですから悪くはないかと思います。ただ個人的にはルメール続投が希望なので、このレースでルメール強奪がベストと思っています(笑)。
一方、東スポ杯ですと、現時点でルメール騎手はムーヴザワールドに乗るのではないかという情報もあります。さらに来週22日はレイデオロの同厩・ラボーナがルメール騎手鞍上で新馬に出てきますので、このあたりとの兼ね合いもポイントになりそうです。ラボーナが勝ち上がった場合に、東スポ杯で激突というのは避けたいでしょうし、百日草特別かなというのが現時点での見解です。
いずれにしてもグッドルッキングホースですし、ぜひ皆さんにもレイデオロを覚えててもらえたら嬉しいです。これからも応援よろしくお願いいたします!

とにかくカッコいいのです!(笑)
(文=桜木悟史) @satoshi_style
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2016年10月12日 13:09
愛馬の初勝利おめでとうございます
本馬の一口の金額を見てビックリしましたが、今回はかなり思いきった投資をされたんですね
近年の藤沢調教師はクラシック獲りへ積極的ですし、期待できるのではないでしょうか
2016年10月12日 17:20
桜木さんおめでとうございます。
強かったですね。2000mも何のその(笑)
あまりカッとしたところも見受けられませんでしたし
いきなり2400mとは言えないでしょうが
レース選択にも余裕が出ましたね。
一回、マイルでぶっちぎってほしいのですが(笑)
2016年10月12日 21:09
おめでとうございます。
デビュー戦での勝利。
格別ですね。
おめでとうございます。
2016年10月12日 23:16
>sea-biscuitさん
コメントありがとうございます!
一口15万で過去最高額での出資となりました。でも、最近のキャロットやシルクは1億円越えの馬が多いので総額6,000万円と聞くと「お買い得だったな」と思ってしまう自分もいます(笑)
>千代翁さん
コメントありがとうございます!
血統的にはマイラーっぽいんですけどねぇ。でも、この仔、レディブロンドやラドラーダの血の影響はかなり薄いんでマイルだと意外とスピード負けしそうな気もします(笑)
>ゆうさん
コメントありがとうございます!
最近は1世代1頭しか出資してないので仕方ないですが4年ぶりの新馬勝ちなのでとても嬉しいです!