これまで長年、POGを運営してきた経験や、独自のデータ・傾向分析から競走馬への出資に関する考え方を書いていきます(当シリーズを初めてご覧になられる方はまず こちら に目を通して頂けると幸いです)
<出資馬選びの方向性>
・募集価格に対する回収率を重視(目標200%)
・クラブ内世代トップ10入りを目指せるか?
・重賞出走を目指せるレベルか?
<主な分析ファクター>
・血統・配合、種牡馬傾向、性別傾向
・出生時の母年齢
・DVDでの動き(故障・怪我のリスク)
・厩舎力、厩舎の方針、厩舎データ
リャスナ
父:ディープインパクト
母:ココシュニック(11歳)
母父:クロフネ
5代目までのクロス:なし
牝馬
募集価格:5,600万円
預託予定:高野友和厩舎(栗東)
このサイトで募集馬診断を始めてから言い続けていることですが、「母父クロフネ」は気性や体質に問題が出やすいので、この時点で筆者は評価を少し厳しめに判定することにしています。
ただ去年も書きましたが、その中で比較的マシなのが「父ディープインパクト+母父クロフネ」で、この記事を執筆時点で現3歳以上は23頭中18頭が勝ち上がり。勝ち上がり率.782は優秀です。しかもそのうち2頭が重賞勝ち(ステファノス、シャイニングレイ)ですからこの配合であれば母父クロフネ問題を克服できる可能性はあります。加えて、ノーザンは1つ姉のフィニフティから3年連続でディープインパクトをつけていますから牧場の評価が高いと推測できます。
ただ、それでも回収率200%を目指す場合、1億円以上の賞金が必要で、ディープインパクトとの組み合わせでも1億円超えが上記の2頭のみというのは少し配合実績としては物足りません。かつ本馬は牝馬ですからステファノスのように長く現役を続けて回収し続けるということはできません。この点は忘れてはいけないところでしょう。
あと写真を見た個人的な印象なのですが、全兄にステファノスがいる割にはマイルか、もしかするとそれ以下の距離が合いそうな体型だと感じました。本馬の適性距離がどのあたりに出るのか、2年後にでも検証してみたいと思います。
(文=桜木悟史) @satoshi_style
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※母名の横の( )内の数字は本馬出生時の母馬年齢
※出資判断はご自身の責任でお願いいたします。責任は負いかねます
※写真などはクラブの許可を得て掲載しております
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