これまで長年、POGを運営してきた経験や、独自のデータ・傾向分析から競走馬への出資に関する考え方を書いていきます(当シリーズを初めてご覧になられる方はまず こちら に目を通して頂けると幸いです)
<出資馬選びの方向性>
・募集価格に対する回収率を重視(目標200%)
・クラブ内世代トップ10入りを目指せるか?
・重賞出走を目指せるレベルか?
<主な分析ファクター>
・血統・配合、種牡馬傾向、性別傾向
・出生時の母年齢
・DVDでの動き(故障・怪我のリスク)
・厩舎力、厩舎の方針、厩舎データ
サートゥルナーリア
父:ロードカナロア
母:シーザリオ(14歳)
母父:シンボリクリスエス
5代目までのクロス:Northern Dancer 5×4
牡馬
募集価格:14,000万円
預託予定:角居勝彦厩舎(栗東) (厩舎データ分析)
この一族は診断が難しいので、例年当たり障りのないことしか書きません。先にお詫びします。
結局、配合や馬体よりも気性や体質の面が大きなファクターとなってくるので、気性はツアーで確認したほうがいいでしょうし、体質については出生時の母年齢14歳という部分で「少し怪しいかな?」と疑う感じで推測することしかできません。ただG1を勝った兄たちは屈腱炎で引退していますので、いずれにしても一定の故障リスクがあることを把握して出資する必要はあります。
しいて適性の話をすると、本馬はロードカナロア産駒でも距離がもつとみています。理由は2つ。まず角居厩舎が1200m戦をまったくと言っていいほど使わない厩舎である点。実際、2016年は1200m戦に1回も出走させていません。厩舎の手腕が折り合いの教育に長けている証拠でしょうから、基本的には中距離路線にトライしてくると予想します。
そして、これまでデビューしたロードカナロア産駒を見ていても、スピード抜群というタイプは少なく、むしろ中距離でタメが効くタイプが多いように感じます。そういう意味で、母親由来の燃えやすい性格がネックとなりやすい一族ですからそういうマイナス面をロードカナロアがうまく中和してくれそうな予感がします。ロードカナロア産駒ではあるものの、クラシックディスタンスまでは十分に対応可能とみますが、はたしてどうでしょうか。
(文=桜木悟史) @satoshi_style
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※母名の横の( )内の数字は本馬出生時の母馬年齢
※出資判断はご自身の責任でお願いいたします。責任は負いかねます
※写真などはクラブの許可を得て掲載しております
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