これまで長年、POGを運営してきた経験や、独自のデータ・傾向分析から競走馬への出資に関する考え方を書いていきます(当シリーズを初めてご覧になられる方はまず こちら に目を通して頂けると幸いです)
<出資馬選びの方向性>
・募集価格に対する回収率を重視(目標200%)
・クラブ内世代トップ10入りを目指せるか?
・重賞出走を目指せるレベルか?
<主な分析ファクター>
・血統・配合、種牡馬傾向、性別傾向
・出生時の母年齢
・DVDでの動き(故障・怪我のリスク)
・厩舎力、厩舎の方針、厩舎データ
ノーヴァレンダ
父:ダイワメジャー
母:モンプティクール(13歳)
母父:クロフネ
5代目までのクロス:Northern Dancer 4×4, Turn-to 5×5
牡馬
募集価格:2,800万円
預託予定:斉藤崇史厩舎(栗東)
キャロットクラブではお馴染みのモンプティクールですが、その代表産駒ブランシェクールの全弟ですから期待している方も多いのではないでしょうか。さらに全姉がダート戦線で活躍していることを考えると牡馬に出たのはプラスだと言えます。
配合的には「父ダイワメジャー+母父クロフネ」は現3歳以上で21頭中10頭が中央勝ち上がり(.476)。5割は切っているものの、許容範囲でしょう。ただし獲得賞金はグランアルマダの9,089万円が最高で、そのグランアルマダもウインドインハーヘアの牝系出身ですから、配合例としては例外ともいえ、回収率200%はギリギリなラインだと思えます。
やはりここでも母父クロフネ問題は根深く、半兄ヴレクールは骨折引退、半兄フェールデクールは屈腱炎引退と体質の問題はリスクとして織り込んでおく必要があるでしょう。
動画もチェックしましたが、馬体の外見には目立った故障リスクは見受けられません。ただ、その代わりダイワメジャー産駒にしては前進気勢が足りないと感じました。個人的にはダイワメジャーはキレ味勝負では分が悪い種牡馬ですから、ぐいぐいと前に進んでいくぐらいの気性のほうが良いと考えており、この点で本馬は少し物足りないように感じました。
出生時の母年齢も13歳とストライクゾーンからは外れつつあります。母父クロフネ特有の気性面や体質面の弱さも気になりますし、父ダイワメジャーはノド鳴りの疾患を遺伝する傾向も強めなので、体質・故障のリスクから推しづらい1頭です。
(文=桜木悟史) @satoshi_style
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※母名の横の( )内の数字は本馬出生時の母馬年齢
※出資判断はご自身の責任でお願いいたします。責任は負いかねます
※写真などはクラブの許可を得て掲載しております
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