これまで長年、POGを運営してきた経験や、独自のデータ・傾向分析から競走馬への出資に関する考え方を書いていきます(当シリーズを初めてご覧になられる方はまず こちら に目を通して頂けると幸いです)
<出資馬選びの方向性>
・募集価格に対する回収率を重視(目標200%)
・クラブ内世代トップ10入りを目指せるか?
・重賞出走を目指せるレベルか?
<主な分析ファクター>
・血統・配合、種牡馬傾向、性別傾向
・出生時の母年齢
・DVDでの動き(故障・怪我のリスク)
・厩舎力、厩舎の方針、厩舎データ
クリソベリル
父:ゴールドアリュール
母:クリソプレーズ(14歳)
母父:エルコンドルパサー
5代目までのクロス:Nureyev 3×5, Northern Dancer 4×5
牡馬
募集価格:5,600万円
預託予定:音無秀孝厩舎(栗東) (厩舎データ分析)
全兄クリソライトは9勝をあげ獲得賞金は約3億4千万円。この配合について説明は必要ないので血統的な解説は割愛します。
筆者がポイントだと考える点は「繁殖能力の低下の懸念」で、本馬出生時にクリソプレーズは14歳。過去のキャロットクラブの世代トップ10の馬を集計すると、9~10歳時の仔が多く、クリソプレーズは9歳時にマリアライト[宝塚記念]、10歳時にリアファル[神戸新聞杯]を出産しています。
それ以降は、11歳時の仔アルマンディンが未勝利で引退。ここまで急に能力が低下することは珍しいので配合の問題もあるでしょうが、リアファルが一族に無縁だった靭帯炎になるなど、このあたりから体質の弱さが出始めている点は無視できません。
非常に優秀な一族ですし、厩舎もリーディング上位で安定していますので、データ的にはまったく文句はなくおそらく人気も集めるでしょう。ただし筆者は1頭の繁殖牝馬から2頭以上の重賞馬が出た場合は後追いを極力、避けるようにしていますので、出資検討外です。
(文=桜木悟史) @satoshi_style
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※母名の横の( )内の数字は本馬出生時の母馬年齢
※出資判断はご自身の責任でお願いいたします。責任は負いかねます
※写真などはクラブの許可を得て掲載しております
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