中内田充正厩舎(栗東)
■2017年度成績
46-19-23-17-19-90
2017年リーディング:8位 (※2016年20位)
特別レース勝利数:14
勝率: .215 (1位)
連対率: .304 (4位)
複勝率: .411 (3位)
馬房数:20
1馬房あたり平均出走数:10.70
1馬房あたり平均賞金額:37,946千円 (9位)
1出走あたり平均賞金額:3,546千円 (7位)
※馬房数は2017年3月末日時点
2017年2歳新馬・未勝利成績:22戦8勝 (勝率.364)
2014世代勝ち上がり率:. 560(25頭中14頭)
■依頼騎手ベスト5
1位:川田将雅 53鞍(14勝)
2位:藤岡佑介 25鞍(3勝)
3位:中井裕二 22鞍(3勝)
4位:M.デムーロ 17鞍(4勝)
5位:福永祐一 12鞍(4勝)
■分析
2017年の朝日杯FSで初G1タイトルを獲った競馬ファン注目の中内田充正厩舎。驚くべきは勝率1位の座を名門・堀宣行厩舎から奪ったという点で、勝率2割越えは5回に1回は走る計算ですから馬券でも信用度が高い厩舎だと言えます。
ただ、それは馬の質に恵まれた結果ではなく、 昨年の記事 にも書いた通り、ノーザンファームの馬が多いわけではなく、ダーレーの馬やダノンプレミアムのように日高産の馬で結果を出しており、その点も高く評価できます。
データで見ると、馬房回転率10.70と平均よりは少し低めの数値。これは厩舎でじっくり仕上げていることを示します。それでこの勝率の高さですから、やはり厩舎の技術が優れている証拠であり、言うならば「関西版・堀厩舎」という感じ。実際、リーディング9位までの厩舎が馬房数28以上なのに対して、堀厩舎が24馬房、中内田厩舎が20馬房ですから他のリーディング上位の厩舎とはベクトルが異なることははっきりしているかと思います。
ですので、「中内田厩舎の馬房数が増えたら凄い成績を収められる」という読みもできるのですが、堀厩舎と目指す方向が同じだとすれば、馬房数を増やすことで育成の質が下がることが懸念されます。将来的に馬房を増やしたとしても24馬房ぐらいまでではないか、というのが筆者の予想。果たしてどうなるでしょうか。
依頼騎手は昨年と変わらず、主戦が川田騎手でこのコンビは勝率も高く信用度が高め。それ以外の騎手、藤岡佑騎手・中井騎手・福永騎手は昨年に続いてのランクインですので、この4名の日本人騎手が多く乗るという認識で間違いなさそうです。
あと特徴的なのは「2歳戦」の使い方。2歳王者のタイトルを獲ったものの、2歳戦には消極的で2歳戦の出走は少なめ。ただ、その中で新馬・未勝利戦で勝率.364をマークしており、2歳戦でも高いレベルで仕上げて出走させています。昨年の記事では「一口馬主・POGの両面で推していきたいおすすめの厩舎」と書きましたが、2018年以降もほとんど死角がないと評価します。
(文=桜木悟史) @satoshi_style
他の調教師データは コチラ
※本ブログで紹介するデータは独自の集計をしており、一部公式データと異なる部分がございます。あらかじめご了承ください。